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JOHNNY THUNDERS & THE HEARTBREAKERS/L.A.M.F the found ’77 masters

L. A.M.F the found ’77 masters

1977年にリリースの名盤『L.A.M.F.』、2020年にオリジナル・マスターをついに発見!発売から40年以上の歳月を経て本物の『L.A.M.F.』が2021年、遂にリリースされた!

JOHNNY THUNDERS

(ジョニー・サンダース1952715-1991423日、アメリカ)シンガー・ソングライター、ロックンローラー。パンク・ロックに多大なる影響を与えたニューヨーク・アンダーグラウンド・ロック・アーティストの一人。「NEW YORK DOLLS」を経て、自ら率いる「THE HEARTBREAKERS」などで活動した。

 

NEW YORK DOLLS

Personnel David Johansen – vo,hp   Johnny Thunders – gt,vo  Sylvain Sylvain – gt,vo  Arthur Kane – ba  Jerry Nolan – ds

1971年、デヴィッド・ヨハンセン等と共にニューヨーク・ドールズ結成。サンダースはリード・ギターを務めた。1973年デビュー・アルバム『NEW YORK DOLLS』発表。翌年、2作目の『TOO MUCH TOO SOON』発表。1975年、日本公演直前にジョニーとジェリー・ノーラン(ドラムス)はニューヨーク・ドールズを脱退。解散後の1984年『RED PATENT LEATHER』リリース。

JOHNNY THUNDERS & THE HEARTBREAKERS DISCOGRAPHY

Personnel  Johnny Thunders – Vocals & GuitarWalter Lure – Guitar、Vocals、Billy Rath – Bass、Jerry Nolan- Ds

サンダースとノーランは、元テレビジョンのリチャード・ヘル(ベース)とウォルター・ルアー(ギター)と共にジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズハートブレイカーズ)を結成。ここでサンダースはリード・ボーカルも兼任する。間もなくヘルが脱退し、ビリー・ラスを後任に迎える。バンドはロンドンに渡り、セックス・ピストルズ、クラッシュ、ダムドらとアナーキー・ツアーに同行。1977年に唯一のオリジナル・アルバム『L.A.M.F. を発表。

アルバム表記はリリース年順

1977 L.A.M.F

1979 『live at MAX’S kansas city』

1982 『D.T.K live at SPEAK EASY』

1986  『D.T.K.L.A.M.F』

1991 『What Goes Around』

1993 『Live At Mothers』

1994 『L. A.M.F the lost ’77 mixes』

2015 『live at the Village Gate』

2016 『Vive La Revolution!』

2019 『Yonkers Demo Live 1975/1976』

2021  『L.A.M.F the found ’77 masters』

SOLO DISCOGRAPHY

ハートブレイカーズ解散後、サンダースはロンドンに留まり、豪華ゲストが大挙参加したソロ・デビュー作『So Alone』を発表。

アルバム表記はリリース年順

1978『So Alone』 

1983『In Cold Blood』 

1983Diary of a Lover

1983Hurt Me アコースティック・ギター弾き語り作品

1985年『Que Sera Sera 

1988『Copy Cats』 with パティ・パラディン

1988 書籍 初版 Johnny Thunders /In Cold Blood

1991 4月、4度目の来日公演後、423日、ニューオーリンズのホテルで死亡、死因はオーバー・ドーズとも言われてるが、真相は謎に包まれている。享年38歳。

1992 『So Alone CD (+4tracks)』

1992『Living Dead The All Stars featuring Johnny Thunders』

2008『The First, The Last』(The Living Dead名義)

2009 『Sticks & Stones』

2014  『Real Times EP』

2015  『Daddy Rollin Stone EP』

2015Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡』(ドキュメンタリー映画公開)

2020  『Que Sera Sera Resurrected』

2020 書籍『Johnny Thunders Complete Works』

2021 『Live In Osaka 91 & Detroit 80』

2022 書籍 完全版 Johnny Thunders /In Cold Blood

L. A.M.F the lost 77 mixes

A1.Born To Loose、 2.Baby Talk、 3.All By Myself、 4.I Wanna Be Loved、 5.It’s Not Enough、 6.Chinese Rocks、 7.Get Off The Phone

B1.Pirate Love、2.One Track ind、3.I Love You、 4.Goin’ Steady、 5.Let Go、 6.Can’t Keep My Eyes On You、 7.Do You Love me

Personnel

Johnny Thunders – Vocals & GuitarWalter Lure – Guitar、Vocals、Billy Rath – Bass、Jerry Nolan – Ds

1977年、トラック・レコーズからリリースされたハートブレイカーズ の唯一のスタジオ・アルバム『L.A.M.F.』のオリジナル盤。これは音がこもった状態のまま発表されたことで悪名高き通称ミックスと呼ばれる。批評家からの評価も散々なモノであった。

ミックスのやり直しを求めるが叶えられなかったノーランは、結局バンドを去ることになる。ハートブレイカーズは、ドラマーを変えながらライヴを行うも長続きはせず、1978年に解散してしまう。

トラック・レコーズ倒産後、録音されたテープは危機的な状況にあったが、マネージャー、リー・ブラック・チャイルダースの手によりマルチトラックのマスターテープと多くのミックス違い音源の救出には成功した。

1982年、“L.A.M.F.”の権利がジャングル・レコードに移行したのを機に、サンダースはトニー・ジェイムスと共にリミックスを手掛ける。そしてリリースされたのが“L. A..F Revisited”である。オリジナルミックスが見つからない状況はその後も続き、”Revisited”は定番となった。

1991年、サンダースは急逝。翌年、ノーランも後を追うように他界する。

 ジャングル・レコードのアラン・ハウザーは300テイク近く残されたミックス違い、アウトテイクの音源を検証。1994年にオリジナル・アルバムと同じ曲順にまとめられ、“L.A.M.F.  The Lost ’77 Mixes”と題されてリリース、これが永らく本命盤とされてきた。

 それから30年近く経った2020年、行方不明だった“L.A.M.F.”オリジナル・ミックスのマスターテープが見つかったというニュースが流れた。共同プロデューサーの1人、ダニエル・セクンダのロフトからアーティスト名が表記されていない「Copy Master 12.7.77」と書かれたマスター・テープが見つかり、それこそが泥を被る前のオリジナル・マスターであることが判明したという。発売から44年の歳月を経て、当初のバンドとプロデューサーの意図どおりのサウンドが収められた本物の『L.A.M.F.』がついにオフィシャルリリースされたのだ。

ツイン・ギター、コーラス、リズム隊のバランスがとても良く、骨太なサウンドでありながらくっきり分離した音に仕上がっており、とても好ましいサウンドに仕上がっている。過剰なオーバー・ダブやミックスはされておらず、バンドサウンド、4人のタイトな演奏が聴ける。特に耳を引くのがノーランのドラムで、音のデカさはもちろんのこと、おかずの多彩さ、正確さ、バッキングのバリエーション、緩急、表現力。当時No.1ドラマーと言われたのも頷ける。それから、リビジティッド盤では若干引っ込んでいた感じのルアーのギターがここでは息を吹き返したかのようにイキイキとしているように聴こえる。サンダースのギターに比べて線が細いからパンチは無いかも知れないが、フレーズの豊かさで言えば負けていないし、特にギター・ソロは、起承転結を考え歌心あふれるプレーでよく練ってあると思う。ここではいくつか気付いたことを記しておこうと思う。

5.It’s Not Enough は、隠れ気味だったルアーのバッキング・ギターが、ここではよく聴こえて、バッキングといえども単調にならないよう、サンダースとはユニゾンにならないように弾いていることが分かる。新鮮に聴こえて、新しい発見だった。 6.Chinese Rocks でも同じ印象を持った。 B1.Pirate Love、は、ラスのベースが良い。音の伸ばし方、切り方が的確で、この曲を躍動的なナンバーに仕上げるのにとても貢献したプレーだと思う。ベースだけを聴いていても飽きない、それほど安定した演奏だ。 B2.One Track ind は、ルアーのヴォーカルが思ってた以上にエキサイティング。 B5.Let Go は、歪み気味のサンダースのヴォーカルがパンキッシュでイカしてる。 B6.Can’t Keep My Eyes On You はノーランがヴォーカル、優しい声である。

 

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

H・ペレット公式サイト

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