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NEW YORK DOLLS/TOO MUCH TOO SOON(ニューヨーク・ドールズ/悪徳のジャングル)

TOO MUCH TOO SOON

1974年にリリースされたニューヨーク・ドールズの2ndアルバムである。このブログでもたびたび紹介しているジョニー・サンダースのキャリアの原点となる、最初のバンドがニューヨーク・ドールズである。

 

NEW YORK DOLLS 

David Johansen – vo,hp Johnny Thunders – gt,vo Sylvain Sylvain – gt,vo Arthur Kane – ba Jerry Nolan – ds

1971年ジョニー・サンダース、アーサー・ケイン、リック・リヴェッツ(ギター)、ビリー・マーシア(ドラム)が母体となるバンド“Actress”結成。後にニューヨーク・ドールズと改名。翌年、ギターのリックが脱退しシルヴェイン・シルヴェイン,、およびデヴィッド・ヨハンセンが加入。アルバム未発売であるにも関わらずロッド・スチュアートの前座として招聘され渡英した際、滞在先でドラムのビリーが死亡(ホテルの浴槽で溺死)。バンドには新たにジェリー・ノーランが加わわったことで、黄金期のラインナップとなり、ここからドールズの快進撃が始まる。

1973年1stアルバムNEW YORK DOLLSリリース。ビルボード最高位116位を記録。翌1974年2ndアルバム『TOO MUCH TOO SOON』リリース。ビルボード最高位167位。1975年4月(本アルバム、『RED PATENT LEATHER』が収録されて間もなく)ジョニー・サンダース、ジェリー・ノーランが脱退。span class=”s1″>5人。

 

TOO MUCH TOO SOON

Track List

A1.Babylon 2.Stranded In The Jungle 3.Who Are The Mystery Girls? 4.(There’s Gonna Be A) Showdown 5.It’s Too Late

B1.Puss ‘N’ Boots 2.Chatterbox 3.Bad Detective 4.Don’t Start Me Talkin’ 5.Human Being

Side A

アルバムの内容は、2本のギターの絡みと女性のバック・コーラスが文句なしのカッコよさの、A-1、「Babylon」。エキゾチックなAメロ部分と転調してBメロのシャッフルが聴かせる、A-2、「Stranded In The Jungle」。サンダースのイカしたストレートなギター・ソロが楽しめるロッキン・チューン、A-3、「Who Are The Mystery Girls?」。切ないメロディーがグッとくるミディアム・バラッドR&BA-4、「(There’s Gonna Be A) Showdown」。A面ラスト、要所でヨハンセンのハープが炸裂する、A-5、「It’s Too Late」。

 

Side B

B面に入ってこれぞまさにドールズ!なロックンロール・ナンバー、B-1、「Puss ‘N’ Boots」。ドールズの2枚のアルバム中唯一、サンダースがリード・ヴォーカルを取るキラー・チューン、B-2、「Chatterbox」。オリエンタルなフレーズと、ちょっとコミカルな雰囲気さえ漂よう軽快なシャッフル、B-3、「Bad Detective」。プルースマン、サニー・ボーイ・ウィリアムソンの名曲カバー、シルヴェインのギターとヨハンセンのハープ・ソロが楽しめる快作、B-4、「Don’t Start Me Talkin’」。アルバム・ラストのクロージング・ロッキン・チューン、B-5、「Human Being」。オープニングからラストまで熱い演奏が聴けるあっという間の全10曲である。

ほんの数年活動して2枚のアルバムを残しただけの、ニューヨークのあだ花ともいえる存在だったバンド、ストーンズへのアメリカからの回答などとも謳われたニューヨーク・ドールズ。残された未発表のスタジオやラジオ音源などがリリースされ続けていることから未だに根強い人気があることが分かる。

1stアルバムはトッド・ラングレン、2ndはシャドウ・モートンがプロデュース。ジョニー・サンダースとジェリー・ノーランは事あるごとに、この2枚のアルバムのプロデュース・ワークは最悪だったと語っているのは有名な話なのだが、果たしてどうだろうか。

 

『TOO MUCH TOO SOON』TOWER RECORDS

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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