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ROCK’NROLL GYPSIES/Ⅲ(ロックンロール・ジプシーズ/サード)

『ROCK’NROLL GYPSIES Ⅲ』   

 

ROCK’NROLL GYPSIESⅢは2010年07月28日にリリースされた花田裕之率いるロックンロール・ジプシーズの3rdアルバム。

ROCK’N’ROLL GYPSIES

元THE ROOSETERS(Z)の花田裕之(G,Vo)を中心に結成されたロックバンド。(以下敬称略)

 

『花田裕之/ROCK’N’ROLL GYPSIES 』(1995年1月)

花田裕之5作目のソロアルバム。元ROOSTERSの池畑潤二(Dr)、井上富雄(B)、元ROOSTERZの下山淳(G)という新旧ルースターズ・メンバーが一堂に会してレコーディングが行われた。

◇『花田裕之 R・R・G RENT-A-SONG 』19959月)

花田裕之6作目のソロ・アルバムは前作と同年にリリースされた。メンバーも前作同様。全7曲の邦楽のみのカバー・アルバム。

 

『花田裕之 ROCK’N’ROLL GYPSIES “風が吹いてきた”』(1996年5月)

花田裕之の6作目のソロ・アルバム「RENT-A-SONG』を挟んで、リリースされた7枚目のソロ・アルバム。メンバーは『花田裕之/ROCK’N’ROLL GYPSIES』と同じく下山淳(G)、井上富雄(B)、池畑潤二(Dr)

 

◇「ROCK’N’ROLL GYPSIES /WHO THE FUCK IS THE ROOSTER?』(2002年2月)

2001年10月14日、北九州でのロック・フェスにROCK’N’ROLL GYPSIES名義で(ライブ1度きりの予定で)出演。もちろんメンバーは花田裕之(Vo.G)  井上富雄(B)  下山淳(G)  池畑潤ニ(Ds)の4人

 

『ROCK’N’ROLL GYPSIES I -FIRST-』(2003年6月)

イベント出演をきっかけに、旧ルースターズメンバーで構成された花田裕之ソロプロジェクトがついにバンドへ発展。正式にその名をROCK’N’ROLL GYPSIESと改め本格的に活動を開始

 

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES II』 (2005年11月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES /Same Old BackBeat』(ライブ音源  2006年11月)

『ROCK’N’ROLL GYPSIES III』(2010年7月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES IV』(2016年4月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES /Just For Live at KYOTO takutaku』(ライブ音源  2019年8月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES V』(2023年04月)

現在は井上富雄に代わって市川勝也がベースを担当している

 

『ROCK’NROLL GYPSIES Ⅲ』  

 

Track List

1. そろそろ 、2. OH! MY GOD 、3. 渇く夜 、4. 穏やかな時へ 、5. RRG ブルース 、6. そんなとこ 、7. CRAZY ROMANCE 、8.黒の女、9. WORK IT OUT 、10. A SUNNY PLACE

 

ロックンロール・ジプシーズ3枚目のオリジナル・アルバム。ベースが井上富雄から市川勝也に代わっている以外は特に大きな変化はなく、いつものカッコ良いジプシーズである。

驚いたことに本作では2. OH! MY GOD 7. CRAZY ROMANCE 2曲をセルフ・カバーしている。どちらもROOSTERZ時代からのファンには馴染深い名曲である。

また本作もメンバー全員が作詞作曲に参加していることも魅力(こんなバンド他にあるだろうか?)である。結果このアルバムも実に多彩なロックンロール・アルバムに仕上がっている。

 

1. そろそろ

花田裕之作詞作曲のオープニング・ナンバーはアッパーな縦ノリのロックンロール。イントロのリフ、ドラムの入り方、冒頭から既にMAXのプレーのジプシーズである。旅への思いがどうにもやるせない感じで、実に熱くカッコ良いトラック。

 

2. OH! MY GOD

花田裕之作詞作曲、ROOSTERZのアルバム『KAMINARI』に収録されている曲のセルフ・かばー。ギターのエッジが立っている上に、リズム隊も更に力強く、原曲よりも激しくなった印象。元々が良い曲だが、こちらも骨太でカッコ良い。花田裕之の歌い方も原曲よりニヒルな感じだ。

 

3. 渇く夜

花田裕之作詞作曲。花田裕之と下山淳の2本のブルージーなギターが印象的なミディアム・ナンバー。流れるようにメロディアスなサビが良く、花田裕之のヴォーカルも熱を帯びて、丁寧に歌われている。

 

4. 穏やかな時へ

花田裕之作詞作曲、池畑潤二のドラムがエキサイティングな16ビート。タイトルとは裏腹に4人の脈打つような激しい演奏に耳を奪われる。ここでも花田は情熱的に、丁寧に歌い込んでいる印象を受ける。

 

5. RRG ブルース

ジプシーズ作のインストルメンタル・ナンバーは3コードのタメのあるヘビーなブルース。この曲にはハープが大胆にフューチャーされている。2人の繰り出す多彩なギターのリックに耳を奪われ、いつまでも聴いていられそうな雰囲気で、ブルース好きにはたまらない1曲。

 

6. そんなとこ

池畑潤二作詞作曲。短くてシンプルな曲だがインパクトのあるナンバー。花田のクールな歌い方が際立つ、ロカビリーっぽい雰囲気も持つシャッフル。こんなパンチのあるカッコ良い曲が作れるドラマーって、他にどれだけいるだろうか。

 

7. CRAZY ROMANCE

柴山俊之作詞、花田裕之作曲、これも2. OH! MY GOD と同様でROOSTERZのアルバム『KAMINARI』に収録されていたナンバーのセルフ・カバーである。直線的でカラフルな原曲に比べて、こちらは新たに独特のウネりが生まれていて、グルービーに仕上がっている。ワウ・ペダルを多用した縦横無尽なギター・プレーで下山淳が魅せる。

 

8.黒の女

下山淳作詞作曲。少しダークなムードを持った下山淳らしい雰囲気のあるナンバー。ヴォーカルの余白が多いクールな曲で、その代わりに饒舌にギターに歌わせている。最初のギター・ソロが下山淳で2ndソロは花田裕之だろうか。アルバムの中では異彩を放っており、これもまたインパクトがある。

 

9. WORK IT OUT

市川勝也+花田裕之作詞、市川勝也作曲。疾走感のあるファンク・ナンバーで、これまでのジプシーズには無かったタイプの曲かも知れない。溌剌とした若々しい演奏で、花田の声も外に溢れ出るエネルギーで漲っている。

 

10. A SUNNY PLACE

ジプシーズ作、本作2曲目のインストルメンタル・ナンバー。まさに日当たりの良い場所というタイトルがぴったりの暖かさを感じるキュートなチューン。今までのインストとはまた毛色が少し異なり、こういった側面も持っていることに驚く。今後の更なる深化を予感させるようなクロージング・ナンバーである。

 

 

ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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