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JOHNNY THUNDERS/DADDY ROLLIN STONE EP(ジョニー・サンダース/ダディ・ローリン・ストーン)

『DADDY ROLLIN STONE EP』

REAL TIMES EPの翌年、2015年リリース 

JOHNNY THUNDERS

(ジョニー・サンダース1952715-1991423日、アメリカ)シンガー・ソングライター、ロックンローラー。パンク・ロックに多大なる影響を与えたニューヨーク・アンダーグラウンド・ロック・アーティストの一人。「NEW YORK DOLLS」を経て、自ら率いる「THE HEARTBREAKERS」などで活動した。

 

NEW YORK DOLLS

Personnel David Johansen – vo,hp   Johnny Thunders – gt,vo  Sylvain Sylvain – gt,vo  Arthur Kane – ba  Jerry Nolan – ds

1971年、デヴィッド・ヨハンセン等と共にニューヨーク・ドールズ結成。サンダースはリード・ギターを務めた。1973年デビュー・アルバム『NEW YORK DOLLS』発表。翌年、2作目の『TOO MUCH TOO SOON』発表。1975年、日本公演直前にジョニーとジェリー・ノーラン(ドラムス)はニューヨーク・ドールズを脱退。解散後の1984年『RED PATENT LEATHER』リリース。

JOHNNY THUNDERS & THE HEARTBREAKERS DISCOGRAPHY

Personnel  Johnny Thunders – Vocals & GuitarWalter Lure – Guitar、Vocals、Billy Rath – Bass、Jerry Nolan- Ds

サンダースとノーランは、元テレビジョンのリチャード・ヘル(ベース)とウォルター・ルアー(ギター)と共にジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズハートブレイカーズ)を結成。ここでサンダースはリード・ボーカルも兼任する。間もなくヘルが脱退し、ビリー・ラスを後任に迎える。バンドはロンドンに渡り、セックス・ピストルズ、クラッシュ、ダムドらとアナーキー・ツアーに同行。1977年に唯一のオリジナル・アルバム『L.A.M.F. を発表。

アルバム表記はリリース年順

1977 L.A.M.F

1979 『live at MAX’S kansas city』

1982 『D.T.K live at SPEAK EASY』

1986  『D.T.K.L.A.M.F』

1991 『What Goes Around』

1993 『Live At Mothers』

1994 『L. A.M.F the lost ’77 mixes』

2015 『live at the Village Gate』

2016 『Vive La Revolution!』

2019 『Yonkers Demo Live 1975/1976』

2021  『L.A.M.F the found ’77 masters』

SOLO DISCOGRAPHY

ハートブレイカーズ解散後、サンダースはロンドンに留まり、豪華ゲストが大挙参加したソロ・デビュー作『So Alone』を発表。

アルバム表記はリリース年順

1978『So Alone』 

1983『In Cold Blood』 

1983Diary of a Lover

1983Hurt Me アコースティック・ギター弾き語り作品

1985年『Que Sera Sera 

1988『Copy Cats』 with パティ・パラディン

1988 書籍 初版 Johnny Thunders /In Cold Blood

1991 4月、4度目の来日公演後、423日、ニューオーリンズのホテルで死亡、死因はオーバー・ドーズとも言われてるが、真相は謎に包まれている。享年38歳。

1992 『So Alone CD (+4tracks)』

1992『Living Dead The All Stars featuring Johnny Thunders』

2008『The First, The Last』(The Living Dead名義)

2009 『Sticks & Stones』

2014  『Real Times EP』

2015  『Daddy Rollin Stone EP』

2015Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡』(ドキュメンタリー映画公開)

2020  『Que Sera Sera Resurrected』

2020 書籍『Johnny Thunders Complete Works』

2021 『Live In Osaka 91 & Detroit 80』

2022 書籍 完全版 Johnny Thunders /In Cold Blood

『DADDY ROLLIN STONE EP』

名作 So Alone (’78) 録音時の貴重過ぎるスタジオアウトテイクである完全未発表別 ver. 4 曲を収録。

RSD 2015 Black Friday 限定 Yellow Vinyl 仕様 + ポスター + DL コード付きの今回も豪華な一枚。

THIN LIZZYPHIL LYNOTTがベース、THE ONLY ONESMIKE KELLIEをドラム、リズム・ギターにHenri Paulを配し、ジョニーを加えた4人編成での演奏。REAL TIMESと同じくSteve Lillywhite プロデュース。

A-1 Daddy Rollin’ Stone

なんといってもオリジナル・バージョンとの違いは全編サンダース本人がボーカルを取っているところ。ピアノもハープも入っていないピュアなロッキン・チューン。エッジの立ったハードな演奏でかっこいいの一言。ジョニーの声も張りがありよく通っている。フィル・ライノットのコーラスも良い。サンダースのギターのオーバーダブか、ヘンリー・ポールのギターか分からないが、歌のバックでかなり自由に弾いていて、なかなか味がある。

A-2 London Boys

サンダースの、1.2.3.4のカウントで始まる。オリジナルよりテンポが少し早い?のか、よりパンキッシュな印象。ライノットのタメの効いたベースが良く、マイク・ケリーのドラムも非常に達者で全体としてはオリジナル・バージョンにも引けを取らない仕上がりとなっていると思う。勢いを感じる演奏がたまらない。

B-1 New York

アルバム『Hurt Me』収録の”コーザ・ノストラ”のリフ部分を強調した感じのロッキン・チューンに仕上げられたナンバー。インストかと思いきや、後半に歌が入る。この曲にはヘンリー・ポールは不参加でトリオでの演奏。演奏のフォーマットとしては完全に仕上がっている感じではないが、それでもよくまとめられたと思う。もう少し練ることが出来ればアルバムに収録出来るクオリティになっていたであろうことが惜しまれる。

B-2 Hurtin’

オリジナルはボーカル、ギターが重ねてありメロウな雰囲気だが、こちらはサンダースのギターとボーカルが前面に出た潔い仕上がり。ギター・ソロも気持ち良さそうだ。曲が良いから、どのような形にしてもカッコいいのだろう。唯一違うのはオリジナルがフェードアウトなのに対して、こちらは若干の適当感はあるものの、最後まできっちり演奏しているところ。

リリースしたREMARQUABLE RECORDSに、今後もこのような発掘音源を大いに期待したいと思う。

 

ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

H・ペレット公式サイト

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