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JOHNNY THUNDERS & THE HEARTBREAKERS/D.T.K.L.A.M.F 2in1 CD Vinyl Diary

『D.T.K. L.A.M.F』『L. A.M.F rivisited』に「 All By Myself」を加え、『D.T.K』をカップリングした2in1 、ジョニー・サンダース世界初のオフィシャルCD、1986年リリース

JOHNNY THUNDERS

(ジョニー・サンダース1952715-1991423日、アメリカ)シンガー・ソングライター、ロックンローラー。パンク・ロックに多大なる影響を与えたニューヨーク・アンダーグラウンド・ロック・アーティストの一人。「NEW YORK DOLLS」を経て、自ら率いる「THE HEARTBREAKERS」などで活動した。

 

NEW YORK DOLLS

Personnel David Johansen – vo,hp   Johnny Thunders – gt,vo  Sylvain Sylvain – gt,vo  Arthur Kane – ba  Jerry Nolan – ds

1971年、デヴィッド・ヨハンセン等と共にニューヨーク・ドールズ結成。サンダースはリード・ギターを務めた。1973年デビュー・アルバム『NEW YORK DOLLS』発表。翌年、2作目の『TOO MUCH TOO SOON』発表。1975年、日本公演直前にジョニーとジェリー・ノーラン(ドラムス)はニューヨーク・ドールズを脱退。解散後の1984年『RED PATENT LEATHER』リリース。

JOHNNY THUNDERS & THE HEARTBREAKERS DISCOGRAPHY

Personnel  Johnny Thunders – Vocals & GuitarWalter Lure – Guitar、Vocals、Billy Rath – Bass、Jerry Nolan- Ds

サンダースとノーランは、元テレビジョンのリチャード・ヘル(ベース)とウォルター・ルアー(ギター)と共にジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズハートブレイカーズ)を結成。ここでサンダースはリード・ボーカルも兼任する。間もなくヘルが脱退し、ビリー・ラスを後任に迎える。バンドはロンドンに渡り、セックス・ピストルズ、クラッシュ、ダムドらとアナーキー・ツアーに同行。1977年に唯一のオリジナル・アルバム『L.A.M.F. を発表。

アルバム表記はリリース年順

1977 L.A.M.F

1979 『live at MAX’S kansas city』

1982 『D.T.K live at SPEAK EASY』

1986  『D.T.K.L.A.M.F』

1991 『What Goes Around』

1993 『Live At Mothers』

1994 『L. A.M.F the lost ’77 mixes』

2015 『live at the Village Gate』

2016 『Vive La Revolution!』

2019 『Yonkers Demo Live 1975/1976』

2021  『L.A.M.F the found ’77 masters』

SOLO DISCOGRAPHY

ハートブレイカーズ解散後、サンダースはロンドンに留まり、豪華ゲストが大挙参加したソロ・デビュー作『So Alone』を発表。

アルバム表記はリリース年順

1978『So Alone』 

1983『In Cold Blood』 

1983Diary of a Lover

1983Hurt Me アコースティック・ギター弾き語り作品

1985年『Que Sera Sera 

1988『Copy Cats』 with パティ・パラディン

1988 書籍 初版 Johnny Thunders /In Cold Blood

1991 4月、4度目の来日公演後、423日、ニューオーリンズのホテルで死亡、死因はオーバー・ドーズとも言われてるが、真相は謎に包まれている。享年38歳。

1992 『So Alone CD (+4tracks)』

1992『Living Dead The All Stars featuring Johnny Thunders』

2008『The First, The Last』(The Living Dead名義)

2009 『Sticks & Stones』

2014  『Real Times EP』

2015  『Daddy Rollin Stone EP』

2015Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡』(ドキュメンタリー映画公開)

2020  『Que Sera Sera Resurrected』

2020 書籍『Johnny Thunders Complete Works』

2021 『Live In Osaka 91 & Detroit 80』

2022 書籍 完全版 Johnny Thunders /In Cold Blood

『D.T.K.L.A.M.F』

『D.T.K.L.A.M.F』

L.A.M F

1.One Track Mind    2.I Wanna Be Loved     3.Pirate Love     4.Let Go     5.Do You Love Me    6.Can’t Keep My Eyes On You     7.Get Off The Phone     8.All By Myself  9.Chinese Rocks      10.Baby Talk     11.Going Steady      12.It’s Not Enough     13.I Love You    14.Born To Lose

D.T.K. Live At The Speakeasy

15.Chinese Rocks      16.All By Myself     17.Let Go    18.Can’t Keep My Eyes On You    19.I Wanna Be Loved     20.Get Off The Phone    21.Do You Love Me     22.Going Steady    23.I Love You     24.Born To Los

Personnel

Johnny Thunders – Vocals & GuitarWalter Lure – Guitar、Vocals、Billy Rath – Bass、Jerry Nolan – Ds

不世出のロックンロール・バンドが残した2枚の傑作アルバム。それが2in1CDとしてリリースされたのが本作。

僕がサンダース関連で最初に入手したのは中古盤「ナイト・オブ・ザ・リヴィング・ドールズ」というタイトルの、ニューヨーク・ドールズのアナログのベスト盤だった。ハノイ(ロックス)のルーツはこれか!と思った。次に購入したのがアナログ盤の「ケ・セラ・セラ」だった。今となっては 『Que Sera Sera Resurrected』のおかげでその全容が分かるが、当時は”意外と柔らかいタッチのアルバム”という印象が強かった。で、モヤモヤしながら次に購入したのが本作。

あまり期待はしていなかった。しかしCDトレーに入れた瞬間、全てがOKになった。ハートブレイカーズは何もかももぎ取っていくほどの圧倒的な破壊力だった。王道で、ギミック無しの、鋼のロックンロールだった。そんじょそこらの、楽器持ちたてのパンクスには絶対出せない骨太なロック、3つのコードだけで全てを語れるストリートのバイブルだった。

ここにある『L. A.M.F』は、リ・ヴィジティッド。悪名高い泥ミックスをサンダース自身と、元ジェネレーションXのトニー・ジェイムス、当時のマネージャー、クリストファー・ギールケとともにグリーンハウス・スタジオでリミックスした作品。ギターのオーバー・ダブ、ヴォーカルの録り直しもされ、完全なオリジナルとはいえないかもしれない。とはいえ、原曲の良さが損なわれるはずもなく、本人たちも納得の仕上がりになっていることと思う。

『L. A.M.F』

アルバム・オープニング・ナンバー 1.One Track Mind は、ルアーがリード・ヴォーカル、ボトムを支えるノーランのドラムが実に強烈。 サンダースがヴォーカルの 2.I Wanna Be Loved 、リズム隊の作り出すドライブ感が秀逸。これ以上ないほどの深いリバーブのサンダースのギターも良く、4人の演奏が非常にタイトだ。 サンダースのニューヨーク・ドールズ在籍時の曲 3.Pirate Loveはもちろん当時よりも強力に仕上がっている。ダブル・トラックのヴォーカルが前面に出ていてカッコいい。メタリックなラスのベースも。後半倍テンになって圧倒的な破壊力の仕上がり。 軽やかなルアーのギターが冴える4.Let Go は軽快なロッキン・チューン。 続くベリー・ゴーディーのカバー、5.Do You Love Me はアッパーなロックンロール、サンダースの歌い方、メンバーのコーラスも文句無し。ルアーのギター・リフが骨子を支えるミディアム・チューン 6.Can’t Keep My Eyes On You 、このテイクはサンダースがヴォーカルを取っている。歌心のあるルアーのギター・ソロも良い。 エディ・コクラン・ナンバーのようなラスのベースでイントロが始まる 7.Get Off The Phone は、ハイ・テンポな8ビート。 ノーランのハネるリズムが聴きどころのミディアム・チューン 8.All By Myself は、ルアーとサンダースのギターの違いがはっきり出ていて楽しめる。 ロックンロール・アンセムでありキラー・チューン、9.Chinese Rocks  はディーディーラモーンが原型を作り、リチャード・ヘルが仕上げ、サンダースがブリッジを加えて完成したと言われている。FキーからGキーへのこの重さ、いつ聴いてもしびれる曲である。 サンダースが叫び、ノーランのドラムが自在に歌い踊る 高速ロッキン・チューン 10. Baby Talk は、サンダースのはちゃめちゃなギター・ソロが楽しめ、ラスの重いベースも聴き逃せない。 サンダースのダブル・トラックの11.Going Steady も軽快なロックンロール、この曲ではルアーはギター・ソロで良い腕を見せている。 アルバム中唯一アコースティック・ギターが聴ける 12.It’s Not Enough はサンダースが歌うバラード。歌心のあるルアーのギター、感情を込めて歌うサンダースが良い。 ミディアム・チューン13.I Love You 、この曲はなんといってもノーランの超絶技巧のドラミングが聴きどころ。ガナるサンダースのハスキーで荒っぽい声ももちろんグッド。 そしてアルバム・ラストを飾るのは、タメの効いたノーランのドラム、ブンブンうなるラスのベース、直線的な轟音の2本のギター、14.Born To Lose 、サンダースしか歌えないロックンロール。ノドが潰れそうになりながらも歌い続けるサンダースに感動せずにはいられない。

『D.T.K」は曲順は若干異なるものの、内容が同じ『D.T.K live at SPEAK EASY』をご覧ください。

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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