JOHNNY THUNDERS/live In OSAKA 91 & DETROIT 80(ジョニー・サンダース/ライブ・イン・大阪91アンドデトロイト80) Vinyl Diary
『live In OSAKA 91 & DETROIT 80』1991年4月8日大阪MUSE公演と1980年12月21日デトロイトSILVERBIRD公演をカップリングした2LP。2021年にリリースされた。
JOHNNY THUNDERS
(ジョニー・サンダース1952年7月15日-1991年4月23日、アメリカ)シンガー・ソングライター、ロックンローラー。パンク・ロックに多大なる影響を与えたニューヨーク・アンダーグラウンド・ロック・アーティストの一人。「NEW YORK DOLLS」を経て、自ら率いる「THE HEARTBREAKERS」などで活動した。
NEW YORK DOLLS
Personnel David Johansen – vo,hp Johnny Thunders – gt,vo Sylvain Sylvain – gt,vo Arthur Kane – ba Jerry Nolan – ds
1971年、デヴィッド・ヨハンセン等と共にニューヨーク・ドールズ結成。サンダースはリード・ギターを務めた。1973年デビュー・アルバム『NEW YORK DOLLS』発表。翌年、2作目の『TOO MUCH TOO SOON』発表。1975年、日本公演直前にジョニーとジェリー・ノーラン(ドラムス)はニューヨーク・ドールズを脱退。解散後の1984年『RED PATENT LEATHER』リリース。
JOHNNY THUNDERS & THE HEARTBREAKERS DISCOGRAPHY
Personnel Johnny Thunders – Vocals & Guitar、Walter Lure – Guitar、Vocals、Billy Rath – Bass、Jerry Nolan- Ds
サンダースとノーランは、元テレビジョンのリチャード・ヘル(ベース)とウォルター・ルアー(ギター)と共にジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ(ハートブレイカーズ)を結成。ここでサンダースはリード・ボーカルも兼任する。間もなくヘルが脱退し、ビリー・ラスを後任に迎える。バンドはロンドンに渡り、セックス・ピストルズ、クラッシュ、ダムドらとアナーキー・ツアーに同行。1977年に唯一のオリジナル・アルバム『L.A.M.F.』 を発表。
アルバム表記はリリース年順
1977 L.A.M.F
1979 『live at MAX’S kansas city』
1982 『D.T.K live at SPEAK EASY』
1986 『D.T.K.L.A.M.F』
1991 『What Goes Around』
1993 『Live At Mothers』
1994 『L. A.M.F the lost ’77 mixes』
2015 『live at the Village Gate』
SOLO DISCOGRAPHY
ハートブレイカーズ解散後、サンダースはロンドンに留まり、豪華ゲストが大挙参加したソロ・デビュー作『So Alone』を発表。
アルバム表記はリリース年順
1978『So Alone』
1983『In Cold Blood』
1983『Diary of a Lover』
1983『Hurt Me 』 アコースティック・ギター弾き語り作品
1985年『Que Sera Sera』
1988『Copy Cats』 with パティ・パラディン
1988 書籍 初版 Johnny Thunders /In Cold Blood
1991 4月、4度目の来日公演後、4月23日、ニューオーリンズのホテルで死亡、死因はオーバー・ドーズとも言われてるが、真相は謎に包まれている。享年38歳。
1992『Living Dead The All Stars featuring Johnny Thunders』
2008『The First, The Last』(The Living Dead名義)
2009 『Sticks & Stones』
2014 『Real Times EP』
2015『Looking for Johnny ジョニー・サンダースの軌跡』(ドキュメンタリー映画公開)
2020 『Que Sera Sera Resurrected』
2020 書籍『Johnny Thunders Complete Works』
『live In OSAKA 91 & DETROIT 80』
Disc1:Recorded Live 8th April 1991 in Muse Hall Osaka Japan.
Johnny Thunders – Vocals, Guitar、Stevie Klasson – Guitar & Vocals + solo vocals on ‘ Fool Killer’、Jamie Heath – Sax
A1. As Tears Go By 、A2. Joey Joey 、A3. Society Makes Me Sad 、A4. Disappointed In You 、A5. Eve Of Destruction 、A6. I’d Rather Be With The Boys 、A7. Ask Me No Questions 、B1. Fool Killer 、B2. It’s Not Enough 、B3. I Only Wrote This Song For You 、B4. Lonely Planet Boy 、B5. So Alone 、B6. Some Hearts (Birdsong) 、B7. It’s Not What You Say (Electrically Live in Detroit, US 1980)
Disc2:Recorded Live 21st December 1980 at The Silverbird, Detroit, USA.
Johnny Thunders – Vocals & Guitar、Walter Lure – Guitar、Tony Corio – Bass、Billy Rogers – Drums
C1. Pipeline 、C2. London Boys 、C3. Too Much Junkie Business 、C4. Chatterbox、C5. All By Myself 、D1. Let Go 、D2. So Alone 、D3. Do You Love Me 、D4. Get Off The Phone 、D5. Chinese Rocks
この2枚組は初出ではなく、ディスク1は91年4月大阪ミューズホールでのライブCD『ハート・ミー・モア』から3曲をカットして収録したもの。ディスク2は80年リリースのCD『サンダーストーム・イン・デトロイト』から1曲カットされて収録したものである。
ディスク1はオッド・ボールズを率いて来日した際のアコースティック・セットで、クラッソンのギターとヒースのサックスを従えてのライブ。このライブは、ソロのサンダースとしては最後の公式録音になるようで、今回のアナログ盤でのリリースはとても感慨深いものがある。
アコースティックのサンダースは、歌を途中でやめたりすることが結構あるのだけど、このアルバムでは全曲きっちり歌い切っているし、調子も良さそうで、この数ヶ月後に亡くなるのが信じられないほどだ。
大半がこれまでサンダースが歌い続けてきている曲だが、ギター×2+サックスの編成となると、それだけで随分と新鮮に聴こえる。それぞれに技量があり、とてもイキが合っていると思う。またアルバム『Sticks & Stones』にも収録されていたA3. Society Makes Me Sad 、A4. Disappointed In You 、B6. Some Hearts (Birdsong) の新しめの曲は、サンダースのソングライティングのセンスがとても素晴らしい。やはりこの人には、これだけの歌を作る能力があるのだなあと再認識した次第。クラッソンが歌うB1. Fool Killer もアルバムのアクセントになっていて良い。
ディスク2はサンダースの盟友ウォルター・ルアーが参加したデトロイトでのライブ。80年といえばハートブレイカーズが解散してまだ数年、サンダースが初のソロ・アルバムを出して間がない頃のこと。バンドのフロント・マン2人がこうして同じステージに立ち、オリジナル・ソングを演奏するのを、デトロイトのファンはどんなに喜んだことだろうか。
サンダースのヴォーカルが若々しい。あのヘロヘロの感じが全然無く、いつもより丁寧に歌っている感じにとても好感が持てる。ルアーも相変わらずの安定感で、楽しんでプレイしているのが伝わってくる。
ほとんどがハートブレイカーズ時代の曲で、メンバーも観客も存分に楽しめた一夜だっただろう。
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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。 またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。