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PRIMAL SCREAM / GIVE OUT BUT DON’T GIVE UP: THE OlRIGINAL MEMPHIS RECORDINGS(プライマル・スクリーム/ギブ・アウト・バット・ドント・ギブ・アップ) Vinyl Diary

Give Out But Don’t Give Up: The Original Memphis Recordings失われたメンフィス録音のオリジナル音源“四半世紀を経て、2018年リリース。

プライマルスクリーム

プライマル・スクリームは1982年にスコットランドのグラスゴーでボビー・ギレスピーとジム・ビーティによって結成されたロックバンドである。 プライマル・スクリームはその長きにわたる活動の中で、音楽性を多分に変化させてきており、アルバム毎にかなり趣向が変わるのが特徴である。

ヒストリー

1984年、バンドはクリエイション・レコーズと契約し、ビーティが作り出す12弦ギターの音色が特徴的な「オール・フォール・ダウン」、「クリスタル・クレッセント」というシングル2枚を発売した。(レビューには、しばしザ・バーズ、スモール・フェイセズなどが引き合いに出され )

1987年、ファーストアルバム『ソニック・フラワー・グルーブ』を発売。メディアの高い評価とは裏腹に商業的な成功は収められなかった。

1989年に発売されたセルフタイトルのセカンドアルバム『プライマル・スクリーム』は、ガレージ色の濃いアルバムとなった。アルバムはインディチャートでトップとなる。

1991年「ローデッド」を含むバンドの出世作『スクリーマデリカ』発売。アルバムは50万枚のヒットを飛ばした。

1994年、70年代中期のローリング・ストーンズを模倣したような内容の『ギブ・アウト・バット・ドント・ギブ・アップ』発売。

1997年「コワルスキー」を先行シングルに、『バニシング・ポイント』発売。ダブの影響が色濃い作風となった。『バニシング・ポイント』は1971年アメリカで公開されたロード・ムービーで公開から年月が経った当時でもカルト的な人気を持っていた。アルバムタイトルはこの映画から採られたもので、「コワルスキー」はこの映画の主人公の名前である。同曲中には映画の中から取られた台詞、音声がいくつもサンプリングされている。

同年10月にはエイドリアン・シャーウッドによるダブ・リミックス・アルバム『エコー・デック』発売。

0001月に発売された『XTRMNTR(エクスターミネーター)』はクリエイション・レコーズ最後のアルバムとなった。今までにない政治的姿勢を打ち出した攻撃的な歌詞が並んだ。売り上げはさほど伸びかったものの、多数のメディアから好意的なレビューを贈られた。

2002年「ミス・ルシファー」を先行シングルに『イーブル・ヒート』発売。前作の路線を継承しつつパンクっぽさは減った。

20066『Riot City Blues 』発売。近作のエレクトロニクス路線から大きく転換したストレートなロックンロール・アルバムになった。

20087月、Bユニークレーベル移籍後第1弾となるアルバム『ビューティフル・フューチャー』発表。

2013年、イグニッション・レコードから5年ぶりのスタジオ・アルバム『モア・ライト』リリース。同アルバムではジェイソン・フォークナー(元ジェリーフィッシュ)大部分の曲でベースを弾いた。

2016年『カオスモシス』リリース。

2018年10月『Give Out But Don’t Give Up: The Original Memphis Recordings』                  

2019年『Maximum Rock & Roll The Singles vol.1』『Maximum Rock & Roll The Singles vol.2』

2021年『Riot City Blues Sessions』

Give Out But Don’t Give Up: The Original Memphis Recordings

Track List

A-1.Jailbird、A-2.Rocks、A-3.Call on Me

B-1.Everybody Needs Somebody、B-2.Sad and Blue

C-1.Big Jet Plane、C-2.Free

D-1Jesus、D-2.Cry Myself Blind

プロデューサー・トム・ダウドと手を組み、サザン・スタイルのロックン・ロールを徹底的にアイコン化した通算4作目のアルバムにして大ヒット作GIVE OUT BUT DON’T GIVE UPメンフィスの名門スタジオ=”アーデント・スタジオでレコーディングされたこの作品のマスター音源がプライマル・スクリームのメンバー、アンドリュー・イネスの自宅地下室で発見された。失われたメンフィス録音のオリジナル音源として『ギヴ・アウト・バット・ドント・ギヴ・アップオリジナル・メンフィス・レコーディングス』のタイトルで発売されたのが本作である。

ここでは、プロデュース控えめのバンドを主体としたシンプルなロックンロールとバラードが楽しめるアルバムに生まれ変わっている。要所でホーン、ピアノ、女性コーラスが入るところは、いかにもアメリカ南部といった感じで、サザン・ロックやスワンプ系のロックが好きな向きにも大いにアピール出来る音だ。

A-3.「Call on Me」はイントロだけ聴くとストーンズかと思ってしまうほどである。B面の2曲、B-1.「Everybody Needs Somebody」とB-2.「Sad and Blue」はどちらもバラード。特にB-2のハープが切なく胸に響く。アコースティック・ギターが印象的なC-1.「Big Jet Plane」は、どちらかというとカントリー・フレイバー。C-2.「Free』、D-1『Jesus」は、ワウ・ギター、ピアノ、泣きのサックスに女性ヴォーカルの絡みが美しいR&B。アルバムを締めくくるクロージング・ナンバー、D-2.「Cry Myself Blind」。全9曲。1曲1曲の重心が低くどっしりした印象で、くつろいで聴けるムードの曲が多い。

僅か9トラックという曲数ながらアナログ2枚組という仕様の贅沢な作りである。

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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