Blogブログ

PRIMAL SCREAM/RIOT CITY BLUES SESSIONS(プライマル・スクリーム/ライオット・シティー・ブルース・セッションズ)

RIOT CITY BLUES SESSIONS

Riot City Blues Sessionsはレコード・ストア・デイにリリースされたプライマル・スクリームのアルバムである。8枚目のオリジナル・アルバム『Riot City Blues』の発売15周年を記念し、以前にBサイドとしてリリースされた7曲を追加し、2枚組カラー・ヴァイナルとして2021年にリリースされたのが本作。

 

プライマルスクリーム

プライマル・スクリームは1982年にスコットランドのグラスゴーでボビー・ギレスピーとジム・ビーティによって結成されたロックバンドである。 プライマル・スクリームはその長きにわたる活動の中で、音楽性を多分に変化させてきており、アルバム毎にかなり趣向が変わるのが特徴である。

ヒストリー

1984年、バンドはクリエイション・レコーズと契約し、ビーティが作り出す12弦ギターの音色が特徴的な「オール・フォール・ダウン」、「クリスタル・クレッセント」というシングル2枚を発売した。(レビューには、しばしザ・バーズ、スモール・フェイセズなどが引き合いに出され )

1987年、ファーストアルバム『ソニック・フラワー・グルーブ』を発売。メディアの高い評価とは裏腹に商業的な成功は収められなかった。

1989年に発売されたセルフタイトルのセカンドアルバム『プライマル・スクリーム』は、ガレージ色の濃いアルバムとなった。アルバムはインディチャートでトップとなる。

1991年「ローデッド」を含むバンドの出世作『スクリーマデリカ』発売。アルバムは50万枚のヒットを飛ばした。

1994年、70年代中期のローリング・ストーンズを模倣したような内容の『ギブ・アウト・バット・ドント・ギブ・アップ』発売。

1997年「コワルスキー」を先行シングルに、『バニシング・ポイント』発売。ダブの影響が色濃い作風となった。『バニシング・ポイント』は1971年アメリカで公開されたロード・ムービーで公開から年月が経った当時でもカルト的な人気を持っていた。アルバムタイトルはこの映画から採られたもので、「コワルスキー」はこの映画の主人公の名前である。同曲中には映画の中から取られた台詞、音声がいくつもサンプリングされている。

同年10月にはエイドリアン・シャーウッドによるダブ・リミックス・アルバム『エコー・デック』発売。

0001月に発売された『XTRMNTR(エクスターミネーター)』はクリエイション・レコーズ最後のアルバムとなった。今までにない政治的姿勢を打ち出した攻撃的な歌詞が並んだ。売り上げはさほど伸びかったものの、多数のメディアから好意的なレビューを贈られた。

2002年「ミス・ルシファー」を先行シングルに『イーブル・ヒート』発売。前作の路線を継承しつつパンクっぽさは減った。

20066『Riot City Blues 』発売。近作のエレクトロニクス路線から大きく転換したストレートなロックンロール・アルバムになった。

20087月、Bユニークレーベル移籍後第1弾となるアルバム『ビューティフル・フューチャー』発表。

2013年、イグニッション・レコードから5年ぶりのスタジオ・アルバム『モア・ライト』リリース。同アルバムではジェイソン・フォークナー(元ジェリーフィッシュ)大部分の曲でベースを弾いた。

2016年『カオスモシス』リリース。

2018年『GIVE OUT BUT DON’T GIVE UP: THE OlRIGINAL MEMPHIS RECORDINGS』          

2019年『Maximum Rock & Roll The Singles vol.1』『Maximum Rock & Roll The Singles vol.2』

2021年『Riot City Blues Sessions』

 

 『Riot City Blues Sessions

                                                                                                                                     

Track List

Side-A  1.Country Girl  2.Nitty Gritty  3.Suicide Sally & Johnny Guitar  4.When The Bomb Drops  5.Stone Ya To The Bone

 Side-B  1.Gamblin’ Bar Room Blues  2.Country Blues #1/ Will I Be Forgiven  3.Little Death  4.To Live To Fly

 Side-C  1.Zeppelin Blues While Thinking Of Robert Parker  2.The 99th Floos  3.We’re Gonna Boogie  4.Gimme  Some Truth

 Side-D  1.Dolls( Sweet Rock’N’Roll)  2.It’s Not Enough  3.Hell’s Comin’ Down  4.Sometimes I Feel So Lonely

Primal Scream Are

 Bobby Gillespie-vocals 、 Andrew Innes-guitars.mandolins.banjo.moog synthesiser、  Robert Young-guitars harmonica  、Martin duffy-piano.organ.harmonium.harmonica 、 Gary Mounfield-bass guitar  、Darrin Mooney-drums.percussion

 Produced by Youth

ここでは本作に追加された7曲についてのみ言及する。(因みにStone Ya To The Bone 、.Gimme  Some Truthの2曲はオリジナル盤の日本盤CDにもボーナス・トラックとして収録されていた)

Side-A  5.Stone Ya To The Bone はワンコードのブギー。ハギレの良いハープと対照的なルーズなスライド・ギターが聴きもの。Side-B  1.Gamblin’ Bar Room Blues  はプライマルのこれまでの楽曲ではあまり聴かれなかったタイプの、メロウで退廃的な雰囲気の漂うナンバー。マンドリン(?)チェンバロ(?)ピアノなどが効果的に使われ、ある種ゴスっぽさも窺える。2.Country Blues #1/ Will I Be Forgiven  はプライマル流R&B。メンフィス・レコーディングの雰囲気で女性コーラス、ホーンが効果的に導入されている。12弦ギターだろうか、ギター・ソロもいい。4.To Live To Fly はタウンズ・ヴァン・ザントのカバー。ピアノ、ストリングス、浮遊間のあるスライド・ギターが有機的に絡み合った、ゴスペルっぽさも湛えた美しい楽曲。Side-C  1.Zeppelin Blues While Thinking Of Robert Parker はタイトル通り、6070年台のブリティッシュ・ロックを踏襲したようなハードなロッキン・ブルース・ナンバー。この曲でもハープとスライド・ギターが、出たとこ勝負的なカッコよさを醸してる。4.Gimme  Some Truth はジョン・レノンのカバー。舌足らずなボビーのヴォーカルとラフなバッキングで痛快なパンク・ナンバーに仕上がっており、文句なしに心地良い。Side-D  2.It’s Not Enoughはジョニー・サンダースの原曲に比較的忠実なカバー。原曲のエレキ・ギターに代えて、プライマルはマンドリンとアコースティック・ギター、ほんの少しストリングスが入りアーシーな雰囲気を醸して、実に聴かせるプレイで楽しませてくれる。

 

『Riot City Blues Sessions』TOWER RECORDS ONLINE

『Riot City Blues Sessions』YAHOO!ショッピング

 『Riot City Blues Sessions』楽天

 

ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

H・ペレット公式サイト

関連記事