Mink Deville/Le Chat Bleu(ミンク・デヴィル/ル・チャ・ブルー) Vinyl Diary
『Le Chat Bleu 』1978年にリリースされた『Le Chat Blue』は、パリでレコーディングされたMink DeVilleの3rdアルバム。
Mink Deville
Willy DeVille/ウィリー・デヴィル(William Paul BorseyJr 1950年8月25日– 2009年8月6日)コネチカット州スタンフォード 生まれ。、 アメリカのシンガーソングライター。
Mink DeVille(1974–1986)のリード・ヴォーカル兼ギタリストとして活躍。バンド解散後はウィリー・デヴィル名義でソロ・アーティストとして活動する。デヴィルの曲は、ラテン、ブルース、R&R、ドゥーワップ、ケイジャン、キャバレー、ソウル・ミュージックをベースにしており、端正でエモーショナルなその音楽はロマンティック・ソウルと評されることもある。2009年8月6日に膵臓癌のため死去。享年56歳。マークノップラー、ピーターウルフ、ボブ・ディランなど彼を敬愛するアーティストも数多く、所謂ミュージシャン’ズミュージシャンでもある。
Mink Deville album discigraphy
Mink DeVille(1974–1986)はニューヨーク・パンクの発祥の地として知られるナイトクラブ”CBGBの”ハウスバンドとしてスタートした。(当時の音源はバンドが3曲を寄稿したバンドのコンピレーションアルバムである『Live atCBGB’s』で聴くことが出来る)バンドは 1977 年から 1985 年にかけて 6 枚のアルバムをリリース。フロントマンのウィリー・デヴィルを除いて、バンドのオリジナル・メンバーは最初の 2 枚のアルバム のみである。メンバーはアルバム・リリースを重ねるごとに変わっていき、ほぼデヴィルのワンマン・バンドだったと言える。CBGBを根城にしていたことからパンク・バンドと思われがちだが、非常にタイトなプレイをする良質なR&R、R&Bのグループである。
1977 CABRETTA
1978 RETURN TO MAGENTA
1980 LE CHAT BLEU
1981 COUP DE GRACE
1983 WHERE ANGELS FEAR TO TREAD
1985 SPORTIN’ LIFE
1986 ミンク・デヴィルは2月20日にニューヨーク市で最後のコンサートを行った。
Willy DeVille album discigraphy
1987 MIRACLE
1990 VICTORY MIXTURE
1992 BACKSTREET OF DESIRE
1993 WILLY De VILLE LIVE
1995 BIG EASY FANTASY
1995 LOUP GAROUA
1999 HORSE OF A DIFFERENT COLOR
2002 ACOUSTIC TRIO LIVE IN BERLIN
2004 CROW JANE ALLEY
2008 PISTOLA
Mink DeVille Story 3rdAlbum 『Le Chat Bleu 』
『Return To Mazenta』はビルボード200で126番に達し、ウィリー・デヴィルの母国で史上最高のチャートアルバムになった。
1979年、デヴィルはロックの殿堂の一員である ドク・ポーマスと新曲(A3.A5.B4)を共作した。そしてギタリストのルイス・X・エルランガー以外のメンバーを解任し、ケニー・マーゴリス(アコーディオン)、ジェリー・シェフ(ベース)、ロン・タット(ドラム)でバンドを再編した。ジャン・クロード・プティにストリングス・アレンジを依頼、プロデューサーは再びスティーブ・ダグラスが務めた。そうしてパリでレコーディングし完成したのが3rdアルバム『ル・チャ・ブルー』である。
キャピトルレコードは、アメリカの聴衆にはアコーディオンと豪華なストリングアレンジは受け入れられないと、『ル・チャ・ブルー』に満足しなかった。その結果、彼らは最初に1980年にヨーロッパでのみアルバムをリリースした。しかし、アルバムは輸入品として本国に流れ込み、キャピトルはついに同じ年の後半にアメリカでのリリースを決定した。
ローリングストーン誌の評論家の投票では、『ル・チャ・ブルー』は1980年の5番目に優れたアルバムにランク付けされ、音楽史家のグレンA.ベイカーはこれを史上10番目に優れたロックアルバムと宣言した。
4thAlbum COUP DE GRACE に続く
『 Le Chat Bleu』
Track List
A1. 『This Must Be the Night”』 A2. 『Savoir Faire』 A3. 『That World Outside』A4. 『Slow Drain』 A5. 『You Just Keep Holding On』
B1. 『Lipstick Traces』 B2. 『Bad Boy 』 B3. 『Mazurka』 B4. 『Just to Walk That Little Girl Home』 B5. 『Heaven Stood Still』
Personnel are
Willy Deville – guitar, harmonica,vocals Louis X Erlanger – guitar Kenny margolis -Keyboards, Accordion Jerry Scheff – bass Ron Tutt – drums Steve Douglas – saxophone Jake and the Family Jewels – background vocals Eve Moon background vocals Jean-Claude Petit – string arrangements
Side Aオープニング・ナンバー A1. 『This Must Be the Night』はミディアムテンポのR&B。デヴィルのヴォーカルと献身的なバンドのグルーヴが冒頭から全開で素晴らしい。ベース・ラインを強調するようなラインのサックスが効いている。粘りつくように、そしてシャウトするデヴィルのヴォーカルが熱く、演奏も非常にタイトな A2. 『Savoir Faire』。ダブル・ストップを多用するギター・ソロも潔くて良い。A3. 『That World Outside』 は咽び泣くサックスとアコースティック・ギター(ナイロン弦?)が印象的なスロー・バラード。A4. 『Slow Drain』は小粋なパーカッションが効いたスパニッシュ+ラテン・テイストの軽やかな1曲。楽しそうに演奏している姿が浮かんでくるようだ。A5. 『You Just Keep Holding On』はカスタネットの音をアクセントにした、切ないデヴィルのヴォーカルのミッドR&B。
Side BB1. 『Lipstick Traces』はストレートな横ノリのストーンズ風ロックンロール。粗野で派手なデヴィルのヴォーカルもまるでジャガーが乗り移ったみたいだ。一転してスローなドゥーワップ調のB2. 『Bad Boy 』はまさにロマンティック・ソウル。B3. 『Mazurka』は春風を感じさせるようなフレンチ・テイストのポップなナンバー。ミュゼット風のアコーディオンが心地良い。パリでレコーディングしたのは、このエッセンスが欲しかったからだろうか。B4. 『Just to Walk That Little Girl Home』 この曲でもアコーディオンの響きが印象的。デヴィルのヴォーカルはダブル・トラックで録音されておりそのハーモニーがとても丁寧に歌い込まれている、ピアノとストリングスをバックに語るように歌い始めるB5. 『Heaven Stood Still』はマイナー調の短いバラード。これまでのデヴィルのアルバムのクロージング・ナンバーとは趣きがかなり違い、深い余韻を残す美しいラスト・ナンバー。
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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。 またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ他)絵画に興味ある方はご覧ください。