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TELEVISION/ADVENTURE(テレヴィジョン/アドベンチャー) Vinyl Diary

ADVENTURE1st”マーキームーンに比べてポップ路線に走った、とかテンションが低い、などと過小評価されることの多い本作だけど、そんな一言で片付けてはいけない、赤く鮮やかなジャケットも印象的なアルバム、1978年リリース

TELEVISION(テレビジョン)Tom Verlaine ; Guitar, Vocals、 RichardLloyd;Guitar,BackingVocals、Billy Ficca ; Drums、Fred Smith ; Bass, Backing Vocals4人。

ヒストリー1971年、トム・ヴァーレイン、リチャード・ヘル(ベース、のちにハートブレイカーズ、ヴォイドイズ)、ビリー・フィッカの3人は、テレヴィジョンの前身ネオンボーイズを結成するものの、すぐに解散。バラバラになっていたが74年初頭に再結集、ギタリスト、リチャード・ロイドを加えて4人組となる。CBGBやマクシズ・カンサス・シティなどのライブハウスで腕を磨いた彼らは、ローワー・イーストサイドで絶大な人気を得る。ヘルの脱退後、ブロンディーに在籍していたフレッド・スミスが加入し、全盛期のメンバーが出揃う。以下はデビューから2ndアルバムをリリース後、解散するまでの経緯。

1975年「Little Johnny Jewel 」をインディーズのオーク・レコードから発表。(当時としては破格の1万枚以上売れたとのこと)。その後ニューヨーク滞在中のブライアン・イーノにより数曲レコーディングが行われるが、未発に終わる(この音源は後に海賊盤「Double Exposure』として流出する、これも名盤)

1976DOORSドアーズが所属していたという理由からエレクトラと契約。

197721stアルバム『 Marquee Moon』発表。7月シングル「Prove It / Venus 」発表。

19784月、2ndアルバム 『Adventure』 、シングル「Foxhole / Careful」発表。7月シングル「Glory / Ain’t That Nothin’ 」発表。

19788月、ニューヨークで行われた6日間のライブの後、呆気なく解散。

1982年ライブ・アルバム 『The Blow Up』    リリース。

1992年、14年ぶりに再結成され、オリジナルアルバムとしては3作目の『Television』を発表、同時に再結成ライブも行なった。 同年、ライブ・アルバム『Live at the Academy』リリース。

1993年に再び活動を休止するも、2001年再々結成。

2003年、ライブ・アルバム 『Live at the Old Waldorf』 リリース。

2007616日、ギターのリチャード・ロイドが脱退。その後テレヴィジョンは、ヴァーレインのソロに参加していたジミー・リップをメンバーに迎えて活動を継続中。

『ADVENTURE』

Track List

A-1 GLORY、A-2 DAYS、A-3 FOXHOLE、A-4 CAREFUL、A-5 CARRIED AWAY

B-1 THE FIRE、B-2 AIN’T THAT NOTHIN’、B-3 THE DREAM’S DREAM

1stのジャケットが4人そろって真正面を向いているのに対し本作はトム・ヴァーレインはさておき、リチャード・ロイドは俯いている。この辺りもバンドのその後を暗示していたのでは?と思うのは考え過ぎだろうか。ツヤがありつつズ太い2本のギターが全編を貫く、70年代アメリカNYの生んだ好盤なのである。

Side AA-1 GLORY ベースがよく歌い、ギターの絡みが心地良い、ポップなミディアムナンバー。相変わらず痙攣するようなギターソロはトム・ヴァーレイン。評価されてるのを殆ど見たことがないけど、テレヴィジョンはコーラスワークも非常に端正だ。A-2 DAYS ブルージーな響きのギターから始まるミディアムナンバー。バッキングのギターの絡みがこの上なく美しい。ギターソロはリチャード・ロイド。休日の午後にピッタリの曲。A-3 FOXHOLE 一転して重たくハードなギターリフのナンバー。本アルバム中、11stアルバムにテイストが近い印象で、ヴォーカルとギターリフの絡みが単純にカッコよく、曲の流れも大胆でドラマチック!それから、これもあまり見かけないけど、バンドを支えるリズム隊の2人もも大変な力量だと思う。A-4 CAREFUL また一転して次は明るくポップなノリの良いナンバー。ヴォーカルの合いの手のようなギターはリチャード・ロイドか。ブレイクでマイナーに転調して聴かせるあたりのポップセンスは流石トム・ヴァーレインと思う。A-5 CARRIED AWAY トレモロギターとメロトロンのような音色の鍵盤で始まるスローナンバー。穏やかで牧歌的な雰囲気さえ漂う優しく美しい曲。1stにはなかった、このようなタイプの曲で彼らは新境地を開きたかったのではないか、そしてそれが評価に繋がらなかったのが解散に向かう原因だったのではないか、と個人的には思っている。

Side BB-1 THE FIRE アルバム中唯一のスローナンバー。(クレジットにスウィッチブレードギターとあるのだが、この曲で聴ける甲高いスライドギターのような音がそれだろうか?)トム・ヴァーレインの入魂の長尺ギターソロが聴ける。B-2  AIN’T THAT NOTHIN’ FOXHOLEと同じくギターリフでグイグイ引っ張るロックナンバー。単調なリフに聴こえるが、そのリフでさえハーモニーに心を砕いていることが分かる。流麗でブルージーななギターソロはリチャード・ロイド。B-3 THE DREAM’S DREAM ギターとベースで1つのバッキングパターンを作っている魅力的な曲。ユニゾンになったりハーモニーを奏でたりに自在に変化する2本のギターが全く飽きさせない至上の美しさ。聴く度に発見がある奥深いラストナンバー。

トム・ヴァーレインはかつて、まだバンドが存続していた頃のインタビューで「ビートルズのコーラスワークをギターで表現したい」みたいなことを言ってたのを何かで読んだことがあるのだけど、このアルバムでも様々な手法にトライしていることが分かるし、それはある程度成功していると思う。

ライブ・アルバム 『The Blow Up』に続く

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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