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ROCK’NROLL GYPSIES/WHO THE FUCK IS THE ROOSTER? (ロックンロール・ジプシーズ/フー・ザ・ファック・イズ・ザ・ルースター?) Vinyl Diary

『WHO THE FUCK IS THE ROOSTER?』   

『WHO THE FUCK IS THE ROOSTER?』は2002年2月にリリースされた花田裕之率いるロックンロール・ジプシーズのライヴ・アルバム。

ROCK’N’ROLL GYPSIES

元THE ROOSETERS(Z)の花田裕之(G,Vo)を中心に結成されたロックバンド。(以下敬称略)

 

『花田裕之/ROCK’N’ROLL GYPSIES 』(1995年1月)

花田裕之5作目のソロアルバム。元ROOSTERSの池畑潤二(Dr)、井上富雄(B)、元ROOSTERZの下山淳(G)という新旧ルースターズ・メンバーが一堂に会してレコーディングが行われた。

◇『花田裕之 R・R・G RENT-A-SONG 』19959月)

花田裕之6作目のソロ・アルバムは前作と同年にリリースされた。メンバーも前作同様。全7曲の邦楽のみのカバー・アルバム。

 

『花田裕之 ROCK’N’ROLL GYPSIES “風が吹いてきた”』(1996年5月)

花田裕之の6作目のソロ・アルバム「RENT-A-SONG』を挟んで、リリースされた7枚目のソロ・アルバム。メンバーは『花田裕之/ROCK’N’ROLL GYPSIES』と同じく下山淳(G)、井上富雄(B)、池畑潤二(Dr)

 

「ROCK’N’ROLL GYPSIES /WHO THE FUCK IS THE ROOSTER?』 (2002年2月)

2001年10月14日、北九州でのロック・フェスにROCK’N’ROLL GYPSIES名義で(ライブ1度きりの予定で)出演。もちろんメンバーは花田裕之(Vo.G)  井上富雄(B)  下山淳(G)  池畑潤ニ(Ds)の4人

 

『ROCK’N’ROLL GYPSIES I -FIRST-』(2003年6月)

イベント出演をきっかけに、旧ルースターズメンバーで構成された花田裕之ソロプロジェクトがついにバンドへ発展。正式にその名をROCK’N’ROLL GYPSIESと改め本格的に活動を開始

 

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES II』 (2005年11月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES /Same Old BackBeat』(ライブ音源  2006年11月)

『ROCK’N’ROLL GYPSIES III』(2010年7月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES IV』(2016年4月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES /Just For Live at KYOTO takutaku』(ライブ音源  2019年8月)

◇『ROCK’N’ROLL GYPSIES V』(2023年04月)

現在は井上富雄に代わって市川勝也がベースを担当している

『WHO THE FUCK IS THE ROOSTER?』

Track List

1. Bumble Bee Twist、2. 気をつけろ、3. Carol、4. Mona、5. Sitting On The Fence、 6. Bacillus Capsule、7. Rosie、8. Love Hurt、 9. ようよう、10. RUMBLE HEART、11. 夢中で

花田裕之の冠を外した“Rock’n’Roll Gypsies”名義での初のアルバムは200110月に北九州で行われたライヴ音源である。

17曲目までは初期ROOSTERS時代の楽曲、8曲目からラストまでは花田裕之ソロ『Rock’n’Roll Gypsies』からの選曲という構成になっている。ルースターズ時代の曲は全体的にテンポが若干遅めでどっしりした安定感のある演奏。逆にジプシーズの曲はスタジオ・バージョンと比べ幾分アップ・テンポになっているように聴こえる。

メンバーの地元ということもあってか、観客はもちろんノリノリで、のっけから熱い演奏が繰り広げられる。

当初、僕は17曲目までの選曲に大変驚いたのだが、ジプシーズにもすんなりハマっている。(オリジナル・メンバーが3人もいるのだから当たり前といえば当たり前なのかもしれないが)  ともかく新旧合わさって色々な思いが去来し、胸が熱くなる涙腺崩壊、爆音のライブである。

1. Bumble Bee Twist

SE「ピーターガンのテーマ」と共にメンバー登壇。1曲目はROOSTERSの発掘音源『I’M A KING BEEearly sounds of the roosters 』でもオープニング・ナンバーとして演奏されているインスト・チューン。ジョニー・サンダースがライブの際に必ずオープニングに演奏するパイプラインのようなイメージだろうか。上記したようにテンポがオリジナルに比べ少しゆっくりめで、その分ニュアンスに富み、ズシリと重い演奏である。

2. 気をつけろ 

大江慎也詞曲、ROOSTERS 1stアルバム THE ROOSTERS』収録曲の3コードのシャッフル・ナンバー。花田に合わせてハモっているのは井上富雄だろうか。この曲もオリジナルよりややゆっくりめの演奏。強力なリズム隊もさることながら、ここではなんといっても下山の繰り出す多彩なリックに耳を傾けたい。この下山のギターで、原曲とはまた一味違う味のあるナンバーになっている。

3. Carol

御大チャック・ベリー作のエバー・グリーンなロックンロールを日本語詞を交えて花田が歌う。下山のギター・ソロは2コーラスたっぷり。

4. Mona (I Need You Baby) 

ROOSTERS 1st アルバム THE ROOSTERS』収録曲。ボ・ディドリー作。ストーンズでも有名な曲。プリミティブな池畑のドラムとザクザクと刻み進む下山のギター、一体となって迫ってくる4人の音圧が凄まじい。

5. Sitting On The Fence 

大江慎也詞曲、ROOSTERS 2ndアルバム THE ROOSTERS a-GOGO』収録のキャッチーなナンバー。この曲も比較的原曲に忠実な演奏。演奏、特にリズム隊の音のハネ方、弾け方が素晴らしい躍動感を持っている。

6. Bacillus Capsule 

ルースターズ2nd アルバム『THE ROOSTERS a-GOGO』に収録されたサンハウス(作詞 : 柴山俊之/作曲 : 鮎川誠)のナンバー。なんとも強烈な柴山俊之の歌詞の1曲。ギター・ソロの入りになんとなくZ時代の下山を思い出したのは僕だけだろうか。ギター・ソロの終わり頃、レアな花田の熱い雄叫びが聴ける。

7. Rosie

ROOSTERS 1st アルバム THE ROOSTERS』収録、言わずと知れた初期ROOSTERS大江慎也作詞作曲の名曲である。イントロが流れた瞬間大歓声があがるのも当然か。リズム隊、池畑と井上の重低音のコンビネーションが生み出す無敵のスカ・ビートてある。また竹を割ったように直線的で正確な花田と下山のリフも圧倒的な迫力。1stソロは下山で2ndソロはたっぷり2コーラスの花田。花田のニュアンスに富んだ良く歌うギターも実に良い。

8. Love Hurt

 ここからは『花田裕之/ROCK’NROLL GYPSIES』からのナンバーが続く。この曲は柴山俊之作曲 、花田裕之作詞のアルバムのオープニング・ナンバー。オリジナルは存在感のあるハープが入っていたが、ここでは4人だけの剥き出しのロックンロール、テンポはやや早め。爆音のサザン・ソウルといった雰囲気が申し分なくカッコいい。食い気味に始まる下山のギター・ソロ、その後アウトして歌う花田のヴォーカルもイキでGOOD

9. ようよう 

SION作詞、花田裕之作曲のミディアム・テンポのナンバー。シオンの書く無骨な男っぽい詞は、このバンドに本当によく合っている。気怠さの中に熱さをたたえた花田のヴォーカルがクール。ギター・ソロは1stソロは下山て2ndは花田。

10. RUMBLE HEART 

花田裕之作のロッキン・チューン。小技の効いた花田のギターと、水を得た魚のような豪快な下山の良く歌うギターの対比がが素晴らしい。曲間のハープは花田自身のようだ。16ビートを叩く池畑のスネアの弾け具合、ラストの尺の長い下山のギターに耳を奪われる。

11. 夢中で 

花田の「最後の曲です」のMC、クロージングはSION作詞、花田裕之作曲、メロウな部分と激しさの両方を併せ持つ、ドラマチックなミッド・チューン。スタジオ・バージョンよりも花田のヴォーカルはエモーショナルだ。ここでも花田は少しだけハープを吹いている。ギター・ソロで下山はスライド・ギター+ワウ・ペダルという荒技を披露。特筆すべきは倍テンになってからの池畑のドラムで、圧倒的なテクニックと迫力でエンディングを迎える。

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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