THE ROLLING STONES/ EXILE ON MAIN ST(ザ・ローリング・ストーンズ/メインストリートのならず者) Vinyl Diary
『EXILE ON MAIN STREET』1972年に発売されたストーンズ初の2枚組アルバム
ROLLING STONES : ローリング・ストーンズは、イギリスのロックバンド。1962年4月のロンドンで、ブライアン・ジョーンズ、イアン・スチュワート、ミック・ジャガー、キース・リチャーズによって結成、その後間もなくビル・ワイマンとチャーリー・ワッツが参加した。
ーEARLY STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ブライアン・ジョーンズ(G 1962〜69)
2017 『On Air 』
ーMIDDLE STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ミック・テイラー(G 1969〜74年脱退)
1971『Gimmie Shelter』
1973 『Goats Head Soup』
ーLATE STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ロン・ウッド(G 1974〜)
1976 『Black & Blue』
1983 『Under Cover』
1986 『Dirty Work 』
1995 『Stripped』
2016 『Blue & Lonesome』
『EXILE ON MAIN ST』
Track List
A1.Rocks Off 、2.Rip This Joint 、3.Shake Your Hips 、4.Casino Boogie 、5.Tumbling Dice
B1. Sweet Virginia 、2.Torn And Frayed 、3.Sweet Black Angel 、4.Loving Cup
C1.Happy 、2.Turd On The Run 、3.Ventilator Blues 、4.I Just Want To See His Face 、5.Let It Loose
D1.All Down The Line 、2.Stop Breaking Down 、3.Shine A Light 、4.Soul Survivor
本作、”メインストリートのならず者”は、今自分たちが演れることなら、演れることを全部注ぎ込むぜという、そんな気迫を感じるアルバムである。ブルース、ロックンロールからジャズ、ロカビリー、カントリー、ゴスペルに至るまで、ストーンズのバック・ボーンが赤裸々なまでに露呈している、その雑多性、まとまりのなさが逆に大変な魅力に感じる作品だ。深南部で奏でられる音の旅をしている、そんな印象を持つ作品である。
SIDE- A
1 Rocks Off
ジャガーの粘っこいボーカル、派手なホーンもカッコいい。リチャーズお得意のリフで始まるオープニング・ナンバー。ラフなツイン・ギターの絡みも最高。この曲はブラック・クロウズがアルバム『1972』でカバーしている。
2 Rip This Joint
激しい縦ノリ、アルバムの幅を広げるガレージ風ロカビリー。バッキングのピアノ、テイラーのスライド・ギターも良い味。
3 Shake Your Hips
スラップっぽいリム・ショットが効いた、1コードの呪術的な南部臭漂うブギー。リバーブが深くかかったジャガーのヴォーカルが色っぽい。
4 Casino Boogie
ジャガーとリチャーズのツイン・ボーカルが聴きもののルーズなブルース。プリミティブなワッツのハイハットの音が良い。伸びのあるテイラーのスライド・ソロもグー。
5 Tumbling Dice
“ダイスを転がせ“って、なんてカッコ良いタイトルだろう。シングルで大ヒットを記録した屈指の名曲。ゴスペルぽい厚みのあるコーラスが聴き応えがある。
SIDE-B
6 Sweet Virginia
カントリー・タッチのナンバー。分厚い女性バック・コーラスと2本のアコースティック・ギター、ソウルフルなサックスも絡む、感動のバラード。
7 Torn And Frayed
オルガンがゴスペルっぽさを取り上げるミディアム・ナンバー。ジャガーとリチャーズのハイトーンのヴォーカルが楽しめる。
8 Sweet Black Angel
印象的なギター・リフで始まるアコースティックなナンバー。バックのアフリカンな雰囲気漂うパーカッションが心地良く、非常に奥行きを感じさせる。
9 Loving Cup
アコースティック・ギターとピアノの絡みが美しい。映画シャイン・ア・ライトでのジャック・ホワイトとの共演が印象に残っている。ジャガーの熱唱が光るバラード。
SIDE-C
10 Happy
シンプルこの上ないリフ、リチャーズが文字通り楽しそうに歌っている。ここでもテイラーが素晴らしいスライド・ギターを聴かせる。
11 Turd On The Run
実験的で未完成な雰囲気が逆にカッコいい、アーシーでアコースティックな2ビート・ナンバー。
12 Ventilator Blues
耳に残るギター・リフのブルース・ナンバー。ワッツの割れたドラムの音がプリミティブで良い。味のあるサックスはお馴染みボビー・キーズ。
13 I Just Want To See His Face
呪術的な1コードのブルース・ナンバー。フェンダー・ローズ?とトレモロの効いたギター・サウンド。ファルセットのジャガーのヴォーカルも印象的。芳醇な音。
14 Let It Loose
官能的なギターのアルペジオから始まる美しいバラード。この曲もコーラス部分はゴスペルっぽさを感じる。シャウトするジャガーが熱い。
SIDE-D
15 All Down The Line
リチャーズのバッキング・ギターが抜群に気持ちいい、ストーンズお得意のアッパーなロックンロール。テイラーの粘りのある、よく歌うスライド・ギターが素晴らしい!
16 Stop Breaking Down
ルーズなノリのブルース・ナンバー。全編で聴こえるアンプリファイドされたハープが文句なしのカッコ良さ。ブルージーなスライド・ギターとピアノもグー。
17 Shine A Light
オルガン、ピアノが大きくフィーチャーされた、切なく悲しく美しいメロディーのスロー・ナンバー。ギター・ソロ、力強いピアノの響きも印象的。表現力豊かなジャガーのヴォーカルもさすがである。
18 Soul Survivor
アルバム・ラストを飾る力強いクロージング・ナンバー。
相変わらずの音の厚みと良い意味でのルーズさにより、聴くたびに新しい発見があるスルメイカのようなアルバムなのである。
THE ROLLING STONES & KEITH RICHARDS ブログ 一覧
ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。 またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。