THE ROLLING STONES/STRIPPED(ザ・ローリング・ストーンズ/ストリップド) Vinyl Diary
『Stripped』1994年-1995年にかけて行われた「ヴードゥー・ラウンジ」ツアーの模様が収録されたライブアルバムである。アルバムからはボブ・ディランのカバー「ライク・ア・ローリング・ストーン」がシングルとしてリリースされている。
ROLLING STONES : ローリング・ストーンズは、イギリスのロックバンド。1962年4月のロンドンで、ブライアン・ジョーンズ、イアン・スチュワート、ミック・ジャガー、キース・リチャーズによって結成、その後間もなくビル・ワイマンとチャーリー・ワッツが参加した。
ーEARLY STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ブライアン・ジョーンズ(G 1962〜69)
2017 『On Air 』
ーMIDDLE STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ミック・テイラー(G 1969〜74年脱退)
1971『Gimmie Shelter』
1973 『Goats Head Soup』
ーLATE STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ロン・ウッド(G 1974〜)
1976 『Black & Blue』
1983 『Under Cover』
1986 『Dirty Work 』
1995 『Stripped』
2016 『Blue & Lonesome』
『STRIPPED』Personnel:
ミック・ジャガー (vo, g, harp) / キース・リチャーズ (g, vo) / ロン・ウッド (g) / チャーリー・ワッツ (ds)
Additional Musician:
ダリル・ジョーンズ (b) / チャック・リーヴェル (key, vo) / ボビー・キーズ (sax) / バーナード・ファウラー (vo, perc) / リサ・フィッシャー (vo) 他
Producer:
ドン・ウォズ&グリマー・トゥインズ
B1、The Spider And The Fly 2、I’m Free 3、Wild Horses
C1、Let It Bleed 2、Dead Flowers 3、Slipping Away 4、Angie
D1、Love In Vain 2、Sweet Virginia 3、Little Baby
『Stripped』は、1994年〜1995年に行われた『ヴードゥー・ラウンジ』ツアーの中盤〜後半に、パリやアムステルダム、ロンドン、リスボンで行われたスモールクラブでのアコースティックセットとスタジオリハーサル(東芝EMIスタジオでの録音を含む)を収めた、変則的なストーンズ版“アンプラグド”ライブアルバム。当時アンプラグドは1つのブームとなっており、ヴードゥー・ラウンジ・ツアーではアコースティック・コーナーも設けられていた。曲によってはエレキでの演奏もあり完全なアコースティックアルバムではないことから“変則的“と明記した。アコギの使用頻度が高く、チャーリー・ワッツのブラッシュ・ワークも多いことから、全体的にアコースティック色の濃い作品といえると思う。
95年このツアーでで来日した際にストーンズは全18曲のレコーディングを行っており、その中からB1、The Spider And The Fly 、B3、Wild Horses、C3、Slipping Away 、D1、Love In Vain、D3、Little Baby、の5曲が収録されている(18曲の音源は「Tokyo Session」と名付けられた)
冒頭にも書いたように、シングルカットされたA2、Like A Rolling Stone が当時かなり話題になったようだ。ここでストーンズとディランについて触れると、ストーンズは62年シングル『カム・オン』で、ディランはアルバム『ボブ・ディラン』で同じ年にデビュー。『ライク・ア・ローリン・ストーン』がリリースされたのは3年後の1965年である。一説にはディランはストーンズ初期メンバーのブライアン・ジョーンズをイメージしてこの曲を書いたとの噂もある。
自分たちのバンド名が冠されたこの誰もが知る名曲を、何故ストーンズはこれまでカバーしなかったのか?これも真相は明らかでないが、キースが許さなかったのだという。それが、である。ヴードゥー・ラウンジ・ツアー後のヨーロッパでのシークレット・ギグで、突然彼らはこの曲を演奏したのである。というエピソードを知ってからアルバムのこの曲を聴くと、演奏後、キースの「サンキュー、ボブ!」の一声が一際感動的に聞こえてくる。頂点を知り得た者同志のみで通じ合うサインのようなシグナルのようなものがあるのだろう。
“Like A Rolling Stone”について散々書いてきたが、。アルバム中のベストトラックとしては1曲目、オープニングを飾る”Street Fighting Man “を挙げたい。
僕がこの作品を最初に手にしたのは2000年もだいぶ過ぎたある年の、某家電量販店でのことである。
スピーカーの買い替えを考えていた僕は大手家電ショップに赴きオーディオルームに入った。沢山のスピーカーを前にして予め候補を決め、いざ試聴する際に、沢山あるCDの中からこのアルバムを選んだ。この時期、僕はストーンズを積極的にはフォローしておらず、このアルバムについても、殆ど予備知識のないままにCDトレーに入れた。するとどうだ、この1曲目”Street Fighting Man “のアコースティックギターの圧倒的な音は。プラグドにも引けを取らないカッコよさだった。
部屋の中には僕1人なのをいいことに、そこにある椅子に腰掛けそのまま2曲目“Like A Rolling Stone “に突入。スピーカーのことはとりあえず置いといて、これはいいかも、と思う。3曲目の “Not Fade Away”で、その思いは決定的となる。スピーカーは保留にして、このアルバムを買いに走った次第である。
全体的には、非常に丁寧に演奏されている印象を受ける。各曲のエンディングも、延々とリフレインされることなく、コンパクトにまとまっている。セット・リストは、いわゆる王道のストーンズの選曲というよりは、あまりライブで聴いたことのない曲、例えばB1、The Spider And The Fly 、やミック・テイラーがいた頃のカントリー・タッチの佳曲、C2の”Dead Flowers”などを取り上げているところも嬉しい。ここに紹介しているのはアナログ盤だが、日本盤CDでは”Black Limousine”が聴けるようだ。
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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。 またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。