THE ROLLING STONES / ON AIR(ローリング・ストーンズ / オン・エアー) Vinyl Diary
『ON AIR』2017年12月に発売されたTHE ROLLING STONES(ローリング・ストーンズ)の2枚組アルバムON AIR。
ROLLING STONES : ローリング・ストーンズは、イギリスのロックバンド。1962年4月のロンドンで、ブライアン・ジョーンズ、イアン・スチュワート、ミック・ジャガー、キース・リチャーズによって結成、その後間もなくビル・ワイマンとチャーリー・ワッツが参加した。
ーEARLY STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ブライアン・ジョーンズ(G 1962〜69)
2017 『On Air 』
ーMIDDLE STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ミック・テイラー(G 1969〜74年脱退)
1971『Gimmie Shelter』
1973 『Goats Head Soup』
ーLATE STONESー
ミック・ジャガー(Vo)、キース・リチャーズ(G)、チャーリー・ワッツ(Dr 1962〜2021)、ビル・ワイマン(B 1962〜93年脱退)、ロン・ウッド(G 1974〜)
1976 『Black & Blue』
1983 『Under Cover』
1986 『Dirty Work 』
1995 『Stripped』
2016 『Blue & Lonesome』
『ON AIR』
LP1
ジャケットの内側↑
ザ・ローリング・ストーンズが1963年~1965年に出演した『Saturday Club』、『Top Gear』、『Rhythm and Blues』、『The Joe Loss Pop Show』といったBBCのラジオ番組での貴重なライヴ音源を収録したアルバム。インナースリーブもポップで豪華↑
2枚組、全32曲のボリューム!ブラック・ミュージックを追い求めていた、溌剌としたストーンズが楽しめる好盤である。
Side A
A1.Come On
チャック・ペリーのナンバー。ストーンズのデビュー・シングルとなるこの曲ではリチャーズのギターソロ、ジョーンズのハープソロ入っている。コーラス・ワークも丁寧だ。
2.(I Can’t Get No) Satisfaction
ストーンズ初の全米No.1ヒット。言わずと知れた名曲。ジョーンズがアコースティック・ギターを担当。今の形とはかなり異なりオリジナル・ヴァージョンに忠実。
3.Roll Over Beethoven
初の公式テイク!アップ・テンポでプレーしている。ギターはイーブンでドラムがハネる50年代のチャックベリースタイルにトライしている。ワイマンのベースがとてもグルービー。
4.The Spider And The Fly
ストーンズオリジナル。深いリバーブがかかったクセのあるジョーンズのギターがカッコ良い。
5.Cops And Robbers
ボ・ディドリー作。公式テイクなしでストーンズ版はこのライブ音源のみ。ブライアンはギターを弾かずハープに専念するという、デビュー直後にはよく見られたラインナップ。良い音で録られており、非常に奥行きを感じる演奏。
6.It’s All Over Now
全英No.1ヒット。突っ込み気味のリチャーズのソロが微笑ましい。
7.Route 66
ボビー・トゥループ作、チャック・ペリーのヒット曲。 タイトで端正なプレー。ツイン・ギターがくっきり分離し2人のスタイルの違いが良く分かる。
Side B
B1.Memphis, Tennessee
初の公式テイク。ブイブイうなるワイマンのベース、ジャガーの歌い方が思ったより優しい。
2.Down The Road Apiece
チャック・ベリー。ジョーンズがピアノを弾いている。ガレージ感たっぷりのワッツのスネアの破壊的なこと!
3.The Last Time
ストーンズオリジナル。ジャガーがタンバリンを打ちながら歌っている。
4.Cry To Me
ソロモン・バークのR&B。ピアノはイアン・スチュアートだろうか。しっとりとした味わい深い演奏。
5.Mercy, Mercy
ドン・コヴェイ。この曲はヴォーカルのオーバー・ダブがしてあるのかな、ジャガーの声がダブル・トラックのように聴こえる箇所がある。
6.Oh! Baby (We Got A Good Thing Goin’)
バーバラ・リンの曲。リズムを支えるリチャーズ、多彩なフレーズのジョーンズ、ツイン・ギターを楽しみたい。ジャガーもノリノリで歌っている。
7.Around And Around
チャック・ベリー・ナンバー。ラブ・ユー・ライブと聴き比べるのも面白い。初々しい演奏、音質があまりクリアで無いが、かえってガレージ感が強調されて悪くない。
8.Hi Heel Sneakers
トミー・タッカーのカバー、これまで公式テイクなし。ブリティッシュ・ビート・バンドが好んで取り上げた名曲。ストーンズもステージではたびたび取り上げていた。
9.Fannie Mae
バスター・ブラウン、本作が初リリースとなる。ラフで勢いのあるハープとギターの絡みが楽しめる。
Side C
C1.You Better Move On
アーサー・アレキサンダーのヒット曲。5人の息の合った演奏。ワッツのハイ・ハットの音が良い。
2.Mona
ボ・ディドリー作。フェイザーをかけたジョーンズのギター、ジャガーのマラカスが雰囲気を盛り上げている。コード・チェンジの少ない曲であるに関わらず、聴きごたえのある演奏。
3.I Wanna Be Your Man
言わずと知れたレノン/マッカートニー作。音質が若干劣るが荒々しい演奏でカッコ良い。ジョーンズのスライド・ギターも激しい。
4.Carol
チャック・ペリー・ナンバー。リチャーズの雄弁なギターが聴きもの。
5.I’m Moving On
原曲はハンク・スノウ。スライド・ギターはジョーンズ。ここでは、曲中も観客(?)の歓声が入っている。
6,If You Need Me
ウィルソン・ビケットのR&B。ジャガーとハモるジョーンズのヴォーカルもソウルフルだ。
7.Walking The Dog
ルーファス・トーマス・ナンバー。ここでも、ジョーンズのひしゃげた声のコーラスを楽しみたい。
8.Confessin’ The Blues
ジェイ・マクシャン楽団’41年発表のブルース。ストーンズはリトル・ウォルター・ヴァージョンを参考にしている。リチャーズのギターがかなりアグレッシブ。
Side D
D1.Everybody Needs Somebody To Love
ソロモン・バークがオリジナル。イアン・スチュのピアノで始まり、ラストがフェイドアウトでなくエンディングが聴ける演奏。
2.Little By Little
ナンカー・フェルジ作。女性ファンの歓声入り。ハープ・ソロはジャガー。
3.Ain’t That Loving You Baby
ジミー・リード。フェード・インで始まる。ガレージな音。ジャッキジャキのジョーンズのギター。
4.Beautiful Delilah
2ビートのロッキン・チューン。ストーンズ初リリース。キンクス、ストレイ・キャッツも演ってた曲。
5.Crackin’ Up
後にライブ盤LOVE YOU LIVEでもプレイしたトロピカルでグルービーなナンバー。
6.I Can’t Be Satisfied
マディ・ウォーターズ。イントロだけ聴くとまるでチェスの音源のようだ。黒っぽいジョーンズのスライドが聴きもの。
7.I Just Want To Make Love To You
マディ・ウォーターズ・ナンバー。パンキッシュなワッツのドラム!キメのところで、少しトチるのが分かるが勢いがあってカッコ良い。キレッキレのジョーンズのハープも最高。
8.2120 South Michigan Avenue
キース、ブライアンがギターでミックはハープで参加している。
これから初期のストーンズを聴き始める人や、ブライアン在籍時のアーリー・ストーンズが好きな人に!
THE ROLLING STONES & KEITH RICHARDS ブログ 一覧
ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。 またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。