CRIME/SAN FRANCISCO’S FIRST AND ONLY ROCK’NROLL BAND: LIVE 1978(クライム/サンフランシスコズ・ファースト・アンド・オンリー・ロックンロール・バンド・ライブ1978) Vinyl Diary
『SAN FRANCISCO’S FIRST AND ONLY ROCK’NROLL BAND: LIVE 1978』『SAN FRANCISCO’S FIRST AND ONLY ROCK’NROLL BAND: LIVE 1978』はクライムの未発表の1978年ライヴ音源収録の7インチ2枚と35分の映像を収録したDVDを合わせた3枚組である。(2019年発売、THREE FOR SHEPP (7″*2+DVD)と表記しているところもある)
『SAN FRANCISCO’S FIRST AND ONLY ROCK’NROLL BAND: LIVE 1978』
Live Tracks:
A-1 Feel the Beat、 2 Rockabilly Drugstore、 3 Out Crowd
B-1 Baby You’re So Repulsive、2 CRIME Wave、 3 Piss On Your Dog
C-1 I Knew this Nurse、 2 San Francisco’s Doomed、3 Instrumental Instrumental
D-1I Stupid Anyway、2 Murder by Guitar
ここにご紹介するのはCRIMEの未発売だった1978年ライヴ音源収録の7インチ2枚と35分の映像を収録したDVDを合わせた3枚組である。1978年にサンフランシスコにあるナイトクラブ・マブヘイ・ガーデンズで映画プロデューサーのLarry Larson(ラリー・ラーソン)の手で16ミリのカラー・フィルムで撮影されたモノ。これまで何十年も眠ったままだったこの映像をJohn Bastian(ジョン・バスティアン)が編集、監督した35分の映像が今回DVDで初出となった。映像は16ミリ特有の荒い画像ではあるが、それを補って余りある内容の濃さ、当時のサンフランシスコのナイトクラブの熱気、バンドの音楽に寄せる真摯な態度まで感じ取れる貴重なドキュメントである。
アナログ盤(シングル2枚組)はこのライブ音源をシングルにしたモノである。(ほとんどの曲がSAN FRANCISCO’S STILL DOOMEDに収録されている曲なので各曲のレヴューは割愛する) 片面に3曲も入ってしまうという、1曲2分にも満たない、痛快なロックンロールが詰め込まれている。音も聴きやすく、ローファイでガレージなサウンドが堪能出来る。このチープな感じがたまらない。1.2.3.4のかけ声、深い意味のない歌詞と短い曲、革ジャンとデニムとスニーカー、という揃いのスタイルでニューヨークを席巻したラモーンズ。インテリ・ニューヨーカーはラモーンズのこうしたスタイルを、一つのコンセプト・アートとして認識していた側面があったようで、彼らがパンク・ファン以外からも支持されたのは、このような背景があるからだ、と聞いたことがある。
クライムにラモーンズからの影響があるのかは分からないが、髪はリーゼント、警察官の揃いの制服、そして1曲2〜3分のたたみかけるようなロックンロールを演奏する、という強固なスタイルは僕の中では”西のラモーンズ、東のクライム”なのである。
ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。 またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。