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BOB DYLAN/TOGETHER THROUGH LIFE(ボブ・ディラン/トゥゲザー・スルー・ライフ) Vinyl Diary

TOGETHER THROUGH LIFE』トゥゲザー・スルー・ライフ』は2009年リリース。ボブ・ディラン33作目のスタジオ・アルバム。アメリカ、イギリスでチャート首位となった大ヒット作である。ジャケット表裏ともにとても良い写真。Track List

A1.Beyond Here Lies Nothin’ 、2. Life Is Hard 、3.My Wife’s Home Town 、B1.If You Ever Go To Houston、 2.Forgetful Heart

C1.Jolene 、2.This Dream Of You 、3.Shake Shake Mama 、D1.Feel A Change Comin’ On 、2.It’s All Good

アルバム制作までの経緯を書くと、最初にフランスの映画監督オリヴィエ・ダアンに自信の監督作の作曲を依頼されたことがきっかけである。レネー・ゼルウィガーとフォレスト・ウィテカー出演の映画『My Own Love song』、車いす生活となった元歌手とその友人がアメリカ南部へと車で向かうロード・ムーヴィーがそれである。

ここで、オリヴィエ・ダアン監督は10曲以上の書き下ろしをディランに依頼する。それに感激したディランはグレイトフル・デッドの歌詞を手掛けていたロバート・ハンターと共同で曲作りを開始。最初に出来た「ライフ・イズ・ハード」が本作を作り進めていく指標となった。

前述したように、楽曲のほとんどをグレイトフル・デッドの作詞家のロバート・ハンターと共作している。レコーディング参加メンバーは2008年のツアー・メンバーに加えトム・ペティ&ザ・ハートプレイカーズのマイク・キャンベルがギターとマンドリンで、ロス・ロボスのデビッド・イダルゴがアコーディオンとギターでディランを盛り立てている。

特筆すべきは「マイ・ワイフズ・ホーム・タウン」という曲がマディ・ウォーターズの「アイ・ジャスト・ワナ・メイク・ラヴ・トゥ・ユー」の元ネタということから、この曲にはウィリー・ディクソンの名前もクレジットされている。そこからも分かる通りこのアルバムはディープで芳醇なテキサス、テックス・メックス系の音楽、アメリカ南部を旅するロード・ムービー、かつてのチェスの名盤の数々を彷彿とさせる作品に仕上がっている。

プリミティブなガレージ感漂よう、A-1、「Beyond Here Lies Nothin’ 」、切ないマンドリンが印象に残る、A-2、「Life Is Hard 」。牧歌的なアコーディオンが郷愁を誘う、B-1、「If You Ever Go To Houston」。リズムを刻むブラシとバンジョーが心地良いブルース・ナンバー、B-2、「Forgetful Heart」。C面に移り(本作は2枚組)ノリノリのシャッフル・チューン、C-1、「Jolene 」。トラディショナルなフィドルが華を添える、C-2、「This Dream Of You」。ストレートなロッキン・ブルース、C-3、「Shake Shake Mama」。アルバム中1番メロディアスでウォームな印象の、D-1、「Feel A Change Comin’ On」。アルバム・ラストを飾るジョン・リー・フッカーを彷彿させるワン・コードのブギー・ナンバー、D-2、「It’s All Good」。

職人的な技術に裏打ちされた参加メンバー間の結束、大音量で聴くと、そのメンバーの立ち位置が見えるかのような錯覚を覚えるほどの臨場感を感じるアルバムである。

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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