Blogブログ

THE MAKE UP/SAVE YOURSELF(メイク・アップ/セイブ・ユアセルフ) Vinyl Diary

SAVE YOURSELF『Save Yourself』は、1999年にKレコーズからリリースされた、THE MAKE UPによる4枚目のスタジオアルバムである。

Make-Upは、1995年に結成されたワシントンDCのアメリカのポストパンクバンド。元ネイションオブユリシーズのフロントマンであるイアン・スヴェノニウスがボーカル、ジェームズ・キャンティがギターとオルガン、スティーブ・ガンボアがドラム、ミシェル・メイがベースギターで構成されている。                                              

彼らは、パンク/ガレージからゴスペルまでを吸収し、ひとつのフォーマットに収まらない方向性を呈示、シンプルなギター、チープな鍵盤が鳴り響くなか、ソウルやゴスペルといったルーツ・ミュージックをとりまぜたヴォーカル・スタイルが相乗し、サイケデリックな雰囲気もあいまって、個性的な楽曲を仕上げている。

5年という活動期間の中でMake-Up4枚のスタジオアルバム、2枚のライブアルバム、いくつかのシングルとBサイドを集めたコンピレーションリリース、そしていくつかのビニールシングルをリリースした。ライブではソニック・ユースらとの競演もある。

SAVE YOURSELF

Track List

A1.Save Yourself  2.White Belts  3.The Bells  4.The Prophet  5.I Am Pentagon 

B1.Call Me Mommy  2.(Make Me A) Feelin’ Man  3.C’Mon, Let’s Spawn  4.Hey Joe

Side A

中期ストーンズっぽさも漂ようサイケデリックなミディアム・チューンの表題曲、A-1 Save Yourself。ゴリゴリのベースとクラビっぽい音がファンキーな、A-2 White Belts。文字通りカネの音に誘われストゥージズを彷彿とさせる混沌としたスロー・ナンバー、A-3 The Bells。エキゾチックな音色でなかなかな変化球の、A-4 The Prophet。音作りがヴェルヴェッツを思わせる、A-5  I Am Pentagon     

Side B

B面に変わって、60’Sスウィンギン・ロンドンなGSの香りたっぷりのB-1 Call Me Mommy。アルバム中1番激しいロッキン・チューン、ゴリゴリのベースがモッズ受けしそうなタイトな演奏を聴かせる、B-2 (Make Me A) Feelin’ Man。ホーンが入った厚みのある音でイエイエのソウル・ミュージック、B-3 C’Mon, Let’s Spawn 。ジミ・ヘンドリックスの名曲カバー、途中からストゥージズライクなラウドなプレイを聴かせるクロージング・ナンバー、ミッシェル嬢のヴォーカルも可憐なクセになるカッコ良さ、B-4 Hey Joeの全9曲。

曲によってギターと鍵盤を引き分けたり、女性ヴォーカルがコーラスに加わるなどして、曲ごとに変化があり、楽しめる1枚となっている。また、作ろうと思ってもなかなか作り出せない、ヘタウマなグルーブみたいなのがあって、クセになる魅力的なグルーブである。

ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

H・ペレット公式サイト

関連記事