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JAPAN/QUIET LIFE deluxe edition(ジャパン/クワイエット・ライフ・デラックス・エディション)

『QUIET LIFE Deluxe Edition』

JAPANの3rdアルバム『QUIET LIFE』1LP+3CDのデラックス・エディション、2021年リリース!

Japan) (ジャパン)は、イギリスのニュー・ウェイブ・バンド。David Sylvian(デヴィッド・シルヴィアン:vo、gt、kb)と実弟Steve Jansen (スティーブ・ジャンセン:ds)、デヴィッドの親友であったMick Karn(ミック・カーン:b,sax)を中心に結成。その後、高校の同級であったRichard Barbieri (リチャード・バルビエリ:kb)を誘い更にオーディションでRob Dean(ロブ・ディーン:gt、5thアルバム製作前に脱退)を迎え入れ、デビュー当初のバンドの形態となる。

初期のサウンドは、黒人音楽やグラム・ロックをポスト・パンク的に再解釈した、ディスコティックながらもぎくしゃくとしたノリをもった音楽性で、イギリスの音楽シーンではほとんど人気がなかった。(日本ではアイドル的人気が先行し、初来日でいきなり武道館公演を行うほどだった)アルバム・リリース毎に初期の荒削りなロックサウンドから次第に耽美的な音像を強めていく。一見ポップなサウンドのなかにカーンのうねるフレットレスベース、バルビエリの抽象的なシンセサウンド、ジャンセンの堅実で豊かなリズムアレンジ、そしてシルヴィアンの頽廃的で内省的なボーカルとリリックといった独特のアレンジを加えることで、他に類を見ない個性を確立。本国でも評価を高め始める。                                      

 その後もバンドはアフリカン・ビートや東洋音楽にも接近、エスノ、アンビエント色も加え独特のリズム解釈やグルーヴを追求。シングル『Ghosts』(ゴウスツ)はバンド最高のヒットを記録した。

ディスコグラフィー

1978年『Adolescent Sex果てしなき反抗

1978『Obscure Alternatives 』 – 苦悩の旋律 

1979年 『Quiet Life』 – クワイエット・ライフ

1980『Gentlemen Take Polaroids』 – 孤独な影

1981『Tin Drum』- 錻力の太鼓

1982年  ーバンド解散ー

1983『Oil On Canvas』 – オイル・オン・キャンヴァス(2枚組ライブ・アルバム)

1984年』『Exorcising Ghosts』- エクソサイジング・ゴウスツ

1991Rain Tree Crowレイン・トゥリー・クロウ(名義は違うが事実上の再結成)

2021年 『Quiet Life deluxe edition』

『QUIET LIFE deluxe edition』

 

Track List

【LP ,  CD1 – QUIET LIFE (2020 REMASTER)】

《SIDE A》01. Quiet Life、02. Fall in Love with Me、03. Despair、04. In Vogue

《SIDE B》01. Halloween、02. All Tomorrow’s Parties、03. Alien、04. The Other Side of Life

(LP ,  CD1は3rdアルバム 『Quiet Life』をご覧ください)

【CD2 – QUIETER LIFE / ALTERNATIVE MIXES & RARITIES】

01. European Son (Steve Nye 7” remix 1982)、02. Life In Tokyo (Steve Nye 7” special remix 1982)、03. Quiet Life (Original German 7” mix 1980)、04. I Second That Emotion (Steve Nye 7” remix 1982)、05. All Tomorrow’s Parties (Steve Nye 7” remix version 1983)、06. European Son (John Punter 12” mix 1980)、07. Life In Tokyo (Steve Nye 12” special remix version 1982)、08. I Second That Emotion (Steve Nye 12” remix version 1982)、09. All Tomorrow’s Parties (Steve Nye 12” remix version 1983)、10. European Son (Steve Nye 12” remix version 1982)、11. Quiet Life (Japanese 7” mix 1980)、12. A Foreign Place、13. All Tomorrow’s Parties (John Punter 7” mix 1979)、14. Life In Tokyo (Theme Giorgio Moroder version 1979)、15. Deviation (Live In Japan)、16. Obscure alternatives (Live In Japan)、17. In-Vogue (Live In Japan)、18. Sometimes I Feel So Low (Live In Japan)

 

【CD3 – LIVE AT BUDOKAN 27/03/1980】

01. Intro、02. Alien、03. …Rhodesia、04. Quiet Life、05. Fall in Love With Me、06. Deviation、07. All Tomorrow’s Parties、08. Obscure Alternatives、09. In Vogue、10. Life in Tokyo、11. Halloween、12. Sometimes I Feel so Low、13. Communist China、14. Adolescent Sex、15. I Second That Emotion、16. Automatic Gun、

 

CD1とLPは、2020年にリマスターされたものを使用、LPの音源はアビー・ロード・スタジオでハーフ・スピード・リマスタリングされたもの。CD2は、アルバム未収録のシングルをプロデューサー、スティーヴ・ナイやジョン・パンターがリミックスを手掛けたヴァージョンやレア音源のほか、1980年3月の日本武道館公演から収録した4曲入りEP「Live in Japan」(同年7月にヨーロッパで限定発売)が収められている。CD3『Live at the Budokan』には、1980年3月27日の日本武道館でのライヴ音源16曲がフルで収録、全曲が今回初のリリース音源。スティーヴ・ジャンセンとロブ・ディーン、プロデューサーのジョン・パンター、バンドの伝記を執筆したアンソニー・レイノルズの協力を得、ジョン・パンターの前書きを掲載した新しいライナーノーツや、貴重な未公開写真などをフィーチャー。

3rdアルバム 『Quiet Life』のリリースが’79年11月、この武道館でのライブは80年3月、ノリに乗ってる頃だろうか。本作購入の理由はこのライブが聴きたかったからに他ならない。以前から  3rdリリース直後の音源を聴いてみたいと思っていたからである。なので、ここではこのライブ盤CDについて言及したい。

各楽器の音は過不足なく聴こえるのだが、音の輪郭が緩く、ややモコモコした音質。ヴォーカルもそれほど前に出ておらず、ライブ会場で生で聴いている感覚に近いのかもしれない。ライン録りではないようで、観客、特に女性の歓声がダイレクトに入っていて、その辺はまるでビートルズのよう。81年、4thアルバム『Gentlemen Take Polaroids』リリース後のハマースミスのライブ盤ではこれほどの女性の歓声は聞こえないから、これは日本特有の現象だったのかもしれない。演奏自体はアルバムに収録されたトラックをほぼ忠実に再現している印象だ。

01. Intro、

3rdアルバム収録のインスト・ナンバー”DESPAIR”をSEとして使用、この時点で歓声が凄い。

02. Alien、

思わせぶりに長めのイントロ、このメロウな曲をライブのオープニングに持ってくるセンス。

03. …Rhodesia、

2ndアルバム『Obscure Alternatives 』 収録のレゲエ・ナンバー。

04. Quiet Life、

3rdアルバムのタイトル・ナンバー。シルヴィアンのMCを挟んでイントロが流れ始めると、リズムに合わせて会場からは手拍子が。

05. Fall in Love With Me、

3rdアルバムから。サックスが入っているようだが。熱い演奏と相反した冷んやりとしたバルビエリのキーボードが際立っている。

06. Deviation、

 2nd収録のジャパン流ファンク・チューン。エキサイティングで、やっぱりカッコいいな。

07. All Tomorrow’s Parties、

THE VELVET UNDERGROUND のカヴァー。ライブでこの曲が聴けるとは思わなかったので嬉しい。アルバムと比較しても、全く遜色なく、やはり演奏は上手い。前半、キャーキャーがひどかったものの、中盤以降は観客が耳を傾ける方向にいったのが、随分静かで聴きやすくなった。

08. Obscure Alternatives、

バルビエリのイントロが流れてくると、感極まるものがある。2nd収録の名曲(と、僕は思っている)渾身のシルヴィアンのヴォーカルと演奏は圧倒的。ソウルフルなサックスも良い。

09. In Vogue、

ロブ・ディーンが見事にロング・トーンのフィード・バックを操っている。

10. Life in Tokyo、

オリジナル・アルバム未収録のダンス・ナンバー。ディーンのギターが良く聴こえてロック色が強い印象。この曲は、以前の来日時の東京の印象を歌にしたものだそうだ。その影響か(マイナーとメジャーの折衷のような曲調ではあるが)ポジティブなエネルギーに満ち溢れた楽曲。

11. Halloween、

3rd収録のハードでアッパーなロッキン・チューン。非常にスリリングなアレンジで実に聴き応えのあるトラックである。

12. Sometimes I Feel so Low、

2nd収録。

13. Communist China、

1st収録ナンバー。後半にこれと次の曲を持ってきたのは熱狂的な日本のファンへのサービスだろう。

14. Adolescent Sex、

1st収録ナンバー。13同様オリジナル・ヴァージョンよりハードさを少し抑え目にしダンサブルにした印象で、意外にも浮くことなく、このライブに溶け込んでいる。

15. I Second That Emotion、 なんとここで4thアルバム『Gentlemen Take Polaroids』収録曲を披露!次のアルバムへの準備は、まだもう少し先だろうから、日頃から

演奏して慣れ親しんでいたのか、はたまた3rdからは漏れたのか。それにしてもアルバム・ヴァージョンのアレンジでほぼ完成している。

16. Automatic Gun、

2ndアルバム冒頭の曲がクロージング・ナンバー。熱狂的な歓声と拍手でライブは幕を閉じる。

 

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ロッコ :本ブログVINYL DIARY(ビニール・ダイアリー)主催。レコードのことをビニール(又はヴァイナル)と呼ぶことから、この名称に。これまで少しずつ収集してきたロック、ジャズのアナログ盤、CDのレヴューを細く永く日記のように綴っていきたいと思っている。  またH・ペレットの雅号で画家としての顔も持つ(過去、絵画コンクールにて複数回の入選、受賞歴あり)ここ最近は主にミュージシャンの絵を描いている。(ジョニー・サンダース、キース・リチャーズ、トム・ウェイツ、他)絵画に興味ある方はご覧ください。

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