Blogブログ

Lou Reed/The Blue Mask

ブルーマスクは、1982年にリリースされたルー・リード11枚目のソロスタジオアルバム。リードがアリスタレコードを離れてRCAレコードに戻った後にリリースされた最初のアルバムである。

All songs written by Lou Reed

SIDE A

1.”My House”   2.”Women”   3.”Underneath the Bottle”   4.”The Gun”   5.”The Blue Mask”

SIDE B

1.”Average Guy”   2.”The Heroine”  3.”Waves of Fear”   4.”The Day John Kennedy Died”  5.”Heavenly Arms”

ルー・リード:ギター+ヴォーカル、ロバート・クワイン:ギター、フェルナンド・ソーンダース:ベース、ドーン・ペリー:ドラムス、の4人でライブ形式でレコーディングされた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ルー・リードLou Reed194232 – 20131027日、ニューヨーク州ブルックリン出身。本名ルイス・アレン・リード (Lewis Allen Reed)。ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの時代から前衛性とポップさを兼ね備えた斬新かつ挑戦的な音楽性、陰翳と知性に富みながらも様々なスタイルを持つボーカル、音像を形成する上で欠かせないオリジナリティ溢れる独創的なギター・プレイ、人間の暗部を深く鋭く見つめる独特の詩世界を持つ、20世紀以降における最重要アーティストの一人である。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(19651970)のボーカリスト兼ギタリスト。1970年に脱退し、ソロ活動を開始した。19724月、アルバム『ロックの幻想』でソロ・デビューを果たした。同年11月、盟友・デビッド・ボウイとそのパートナーであるミック・ロンソンと事実上共作した『Transformer』を発表。19737月、閉鎖的な都市における内省的かつ陰鬱な恋愛を映画的な手法で描いたコンセプト・アルバム『Berlin』(ブログ) 発表。リードの思惑から外れたオーヴァープロデュースとも言える1974年リリース『Sally Can’t Dance』は自身最高のヒットを記録した。RCA時代最後の作品である1975年『 Metal Machine Music 1976年『Coney Island Baby 』までは人気を得ていた。

その後のアリスタ時代は、1976年、ファンクやフリー・ジャズを導入した『Rock And Roll Heart』(ブログ)1978年バイノーラル・サウンドにトライした『Street Hassle』、1979 、『The Bells』、1980年、AOR的な『Growing Up in Public』リリース。

RCA復帰第一作となった1982『The Blue Mask』(ブログ)はラフかつノイジーなロック、ほぼ同一の布陣で更にオーソドックスなロックへ遡行した1983年『Legendary Hearts 』を制作した。その後1984年『New Sensations 』、1986年『Mistrial』ではあえて時流に歩み寄った我流のニュー・ウェイブを展開。

1989年、自身のルーツと向き合う形となったアルバム『NewYork』で復調、1990年ジョン・ケイルと共作したアンディ・ウォーホル追悼作『Songs for Dorella 』を発表。以後1990年代前半の断続的なヴェルヴェット・アンダーグラウンド再結成をはさみ、1992年『Magic and Loss』、1996『 Set the Twilight Reeling』(ブログ)1998年ライブ・アルバム 『Perfect Night Live In London』(ブログ)  2000年『Ecstasy』といったアルバムを発表、かつてよりスローなペースながら健在を印象付けた。

2003年、エドガー・アラン・ポーの「大鴉」を題材にした『The Raven』をリリース。2011年にはフランク・ヴェーデキントの「ルル二部作」をモチーフとした『Lulu』を発表。

2013年死去。享年71歳。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

The Blue Mask』

前作Growing Up In Publicから2年を経てリリースされたアルバムThe Blue Mask。この時期、リードに起こった変化としては冒頭に記述したように所属レコード会社アリスタを離れRCAに復帰したこと、またシルヴィアと結婚し、ニュージャージーに転居したことが挙げられる。ここから新たな一歩を、というような思いがあったのかもしれない。バンドのメンバーも新たに集められたミュージシャンであるし、ジャケットもかつての名盤「トランスフォーマー』を変化させた、原点回帰を狙ったものと受け止められている。

4人編成となり、リードはヴォーカル兼、1人のギタリストというわけで、これまでのソロ・アルバムとはかなり趣きが異なる、ここで聴けるのは強靭な、まぎれもないバンド・サウンドである。

ヴォーカルは別録りだが、マイ・ハウスのリード・ギター以外はオーバー・ダビングされていない。クワインの言葉によるとリハーサルもなく、ほとんどが12テイクという脅威のクオリティのライブ録音である。クワインとの共演でリードも、自身のギタリスト魂が呼び覚まされたのではないだろうか。

オープニング・ナンバーはA-1.マイ・ハウス。控えめなギターの合間を縫う、リードのヴォーカルと呼応するソーンダースのベースが素晴らしい。美しい音空間に誘ってくれるA-2.ウイメン。ミディアム・チューンのA-3.アンダーニース・ザ・ボトルスローなA-4.ザ・ガンとここまでは比較的穏やかな曲が続く。A面ラストのザ・ブルー・マスクでいきなり沸点に達する爆音のギター、フィードバックが炸裂する。全てを薙ぎ倒して行くようなロックンロールがここにある。

B-1.リードが調子っ外れにコミカルに歌うアベレージ・ガイ。エレキ1本のリードによる弾き語りのB-2.ヒロインはタイトルからして、ヴェルヴェッツのヘロインを想起させる。官能的なソーンダースのベースで始まるB-3.ウェイブズ・オブ・フィアは力のこもったリードの声と、入魂のクワインのギターが聴ける。B-4.ジョン・ケネディの死ではクワインのギターとソーンダースのベースの有機的な美しい絡みが堪能出来る。この曲でソーンダースは、リードに合わせてハモりも披露している。ヴィブラートを効かせて高らかに歌われるクロージング・ナンバーB-5.ヘブンリー・アームズ

そのテンションの高さ、演奏に対する懐の深さ〜余裕、アルバム通しての世界観の構築、はリードのアルバムの中でも屈指の作品である。

The Blue Mask タワーレコード・オンライン

The Blue Mask  Yahoo!ショッピング

関連記事